Project/Area Number |
23K06665
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50010:Tumor biology-related
|
Research Institution | Osaka International Cancer Institute |
Principal Investigator |
中山 淳 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 腫瘍増殖制御学部 研究員 (30801237)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | 乳がん / 腫瘍内不均一性 / がん幹細胞 / トリプルネガティブ乳がん / 1細胞メタ解析 / 薬剤耐性 / がん幹細胞ニッチ / 転移 / 乳癌 / 治療抵抗性 / 1細胞解析 |
Outline of Research at the Start |
がん治療において、がん幹細胞(Cancer Stem Cell: CSC)を標的とした治療戦略の確立が盛んに行われているが、1つの腫瘍組織の中に、1種類のCSCしか存在しない前提で治療法開発が行われてきた。申請者のこれまでの研究成果は、複数種類のCSCが同一腫瘍内に存在することで治療抵抗性を生み、根治を難しくしている可能性を示唆するものであった。この問題を解決するため、申請者は、同一腫瘍組織内に存在するCSC多様性と可塑性を明らかにすることで、複数のCSCを同時に標的とする「マルチがん幹細胞治療戦略」を提示する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
乳がんにおいて、がん幹細胞(Cancer Stem Cell: CSC)を中心としたがん細胞可塑性の解明とCSC標的治療が盛んに研究されてきた。申請者は、1つの腫瘍組織中に複数種類のCSCが同時に存在していることを報告し(Nakayama et al., Dis Model Mech., 2022)、それぞれのCSCが多様な薬剤に耐性を獲得できることが、がん治療の困難さを生み出す一因であるという仮説を立てた。がん治療において、CSCを標的とした治療戦略の確立が盛んに行われているが、1つの腫瘍組織の中に、1種類のCSCしか存在しない前提で治療法開発が行われてきた。申請者の発見は、複数種類のCSCが同一腫瘍内に存在することで治療抵抗性を生み、根治を難しくしている可能性を示唆するものであった。 本研究計画では乳がんに注目し、1つの腫瘍組織に存在する複数種類のCSCを同定し、複数CSCに共通して効果を持つ抗がん剤を探索することを目的とする。CSCの多様性とその脆弱性を理解することで、同時に複数のCSCを標的とする『マルチがん幹細胞治療戦略』を提示する。 具体的に、乳がんにおける同一腫瘍組織内に存在する多種類のCSCプロファイリングを行い、CSC多様性とその役割を明らかにする。また、実臨床で使用されている抗がん剤を投与し、どのCSCが薬剤抵抗性を獲得して生存するのか明らかにすることで、CSC多様性と腫瘍学的意義を明らかにする。 令和5年度の研究成果として、CSCマーカーである遺伝子のCRISPR/Cas9ノックアウトベクター系の構築を行った。申請者の異動により、実験環境が大きく変更したため想定していた遺伝子組換え実験と動物実験に遅れが生じた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
申請者の異動により、実験環境が大きく変更したため、想定していた遺伝子組換え実験と動物実験に遅れが生じた。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は申請者の異動と実験環境の変化に伴い、大幅な遅れが生じた。その中でも、CSCマーカーである遺伝子のCRISPR/Cas9ノックアウトベクター系の構築は完了したため、CSCマーカーノックアウト乳がん細胞株の樹立を優先して行う。樹立したノックアウト細胞株を用いて、他のCSCマーカー発現の変化や抗がん剤耐性の評価を行う予定である。
|