Project/Area Number |
23K06691
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩井 美和子 東京大学, 医科学研究所, 技術専門員 (50396884)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | ウイルス療法 / 抗腫瘍免疫 / ネオアジュバント |
Outline of Research at the Start |
G47Δは、正常細胞では複製できずがん細胞のみを破壊する、強力な抗腫瘍効果と高い安全性を併せ持つがん治療用ウイルスで、2021年に膠芽腫に対する日本初のウイルス療法薬として製造販売承認された。G47Δは様々ながん腫に対して有効で、感染したがん細胞に対して特異的な抗腫瘍免疫を惹起できるというがんワクチン効果をも併せ持つことから、免疫チェックポイント阻害剤(ICI)との併用や術前投与によるネオアジュバント的用法も有用である。その利点を活かして、ICI治療とネオアジュバント療法による抗がん治療をG47Δを基盤にしたウイルス療法で融合し複合的に展開させて、がんの根治を目指した治療アプローチを確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
G47Δは、正常細胞では複製できず、がん細胞のみを破壊する、強力な抗腫瘍効果と高い安全性を併せ持つ第三世代のがん治療用ヘルペスウイルスであり、2021年に膠芽腫に対する日本初のウイルス療法薬として製造販売承認された。G47Δは様々ながん腫に対して有効で、既存の治療に抵抗性を示すような難治性がんに対する新規治療法として適応拡大に向けて開発が進められている。本研究では、進行性、あるいは免疫原性が低く免疫チェックポイント阻害抗体(ICI)単独での適応となっていないがんに対して、免疫系を効率よく活性化する新たな複合的治療戦略として、ICI治療とネオアジュバント療法による抗がん治療をG47Δを基盤にしたウイルス療法で融合し複合的に展開することで、「ネオアジュバントウイルス療法」としてより効果的かつ安全にがんの根絶的治療に結びつく治療法の開発を目指して研究を進めている。 乳がん皮下あるいは同所腫瘍・免疫正常同系マウスモデルを用いて、これまでに作成したICI発現型G47Δの抗腫瘍効果の検証を行った。更に同様のモデルを用いて, PD-1/PD-L1, CTLA-4に続く、LAG-3, TIM-3, TIGITなどを標的分子とした新たなICI抗体とG47Δの併用効果を検討したところ、G47Δとの併用により高い治療効果が得られるICI抗体を見出した。選択した抗体を搭載したウイルスをT-BACシステムを利用して作製し、その治療効果の検討を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抗腫瘍効果の検証に用いた同系マウス腫瘍モデルは、所属研究室にて日常的に使用している実験系として確立しており、先行研究あるいは予備実験にて使用する細胞数、G47Δの効果などの基礎データもあるため、がん治療用ウイルスの治療効果の比較検討が容易にできた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、乳がん皮下あるいは同所腫瘍・免疫正常同系マウスモデルを用いた抗腫瘍効果の検証を行う。臨床における手術切除を想定し、術前にG47ΔあるいはICI発現型G47Δを投与することで、転移・再発を防ぐネオアジュバント効果があるかどうかを検証する。前述の乳がん同所腫瘍マウスモデルにて、ウイルス治療後にがん組織を切除し、その後、対側にがん細胞を再移植し、生着率を評価する。最も効果的なG47Δの投与および腫瘍切除のタイミング、G47Δの投与量、投与回数などを検討する。また、尾静脈・肺転移モデルを確立し、転移巣に対する抗腫瘍効果の検証も同時に進めていく。
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