Project/Area Number |
23K06745
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
福田 正裕 公益財団法人がん研究会, がん研究所 発がん研究部, 客員研究員 (60802113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石本 崇胤 公益財団法人がん研究会, がん研究所 発がん研究部, 部長 (00594889)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 光学的リーサリティ / CAFs / LNP / 胃癌 / 腫瘍微小環境 / 2光子顕微鏡 / 生体イメージング |
Outline of Research at the Start |
腫瘍間質に存在するCAFsを含む様々な細胞が癌の進展や浸潤・転移を促進、薬剤耐性に寄与していることが明らかにされている。そこでCAFsをターゲットとした新たな創薬開発が期待されているが、その治療効果は未だ立証されていない。 神経科学で発展してきたOptogeneticsを用いることで、細胞種特異的な細胞死を光で直接誘導可能である。CAFsには特異的プロモータが複数同定されており、選択的にOptical Leathalityを誘導し除去可能である。 本研究は胃癌組織からのCAFsの除去が血管内浸潤・血行性転移に与える影響を直接検証することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
申請時の計画では、Adeno Associate Virus (AAV)を用いてFAP (Fibroblast activation protein-α) 陽性Cancer Associated Fibroblasts (CAFs)をターゲットとして光毒性を生じさせる蛍光タンパク質SuperNovaを導入し、細胞種特異的光学的リーサリティを引き起こし通常のfibroblastには影響を与えずにCAFsを選択的に除去することにより、腫瘍間質リモデリングを生じさせる予定であった。 しかし共同研究者の異動後の研究施設の規制上、AAVを用いて実験することが難しいため、我々はウイルスベクターを用いた遺伝子導入実験の代わりにCAFsを選択的にターゲットとする脂質ナノ粒子(Lipid Nanoparticles; LNPs)を作成することとした。LNPsは脂質二重膜にmRNAやプラスミド、タンパク質など様々な内容物を搭載することが可能であり、ウイルスベクターの代替として最適な手段と考えた。 単純脂質二重膜LNPsはウイルスとは異なりターゲット特異性を持たない。そこでFAP陽性細胞に選択的に取り込ませることを目的とした抗体修飾ナノ粒子を作製するため、KAIST (Korea Advanced Institute of Science and Technology)のDr. JiHo Parkと共同研究を行っている。FAP 抗体を結合させたLNPs (FAP-LNPs)がCAFsに選択的に取り込まれることを確認するため、(1) HEK293T細胞にFAPが安定的に発現するよう遺伝子改変細胞を作製し、(2) mCherry mRNAを内包するLNPを作成し、取り込み実験を行った。FAP-LNPsは通常のHEK293T細胞には取り込まれないが、FAPを安定的に発現するHEK293T細胞にのみ特異的に取り込みされ、mCherryが発現することを確認している。 現在、FAP-LNPsが(1) FAP陰性fibroblastには取り込まれないこと、(2) マウス胃がん細胞とマウスの胃から樹立した線維芽細胞の直接共培養下で、同様に線維芽細胞特異的に取り込まれるか(がん細胞に影響しないか)の確認実験を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画ではAAVを用いて選択的にCAFsに光毒性タンパク質を導入し光学的リーサリティを生じさせる計画であった。しかし施設の規制上AAVが使用できないため、CAFsのみをターゲットとした遺伝子導入方法を開発する必要が生じた。そこでまずはKAISTのDr. JiHo Parkとの共同研究により、FAP陽性CAFs選択的に遺伝子導入を可能とするLNPs (FAP-LNPs)を開発した。In vitroではFAP-LNPsのFAP陽性細胞への選択的取り込みは確認できたため、今後は、マウスの胃壁へ胃がん細胞を同所移植し、生体レベルにおいても腫瘍内の線維芽細胞へ取り込まれるか検証を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
FAP-LNPsがin vivoにおいても機能することを確認したのち、FAP-LNPsを用いてCAFs選択的に光学的リーサリティ(OL)タンパク質を誘導する。FAP陽性細胞を選択することはLNPs自体でできているため、FAP promoterを用いる必要が無いためα-SMAなど他のプロモーターを組み合わせてCAFsターゲッティング特異性を上げることができると考えている。 「光学的リーサリティ」を用いてCAFsを直接除去することで腫瘍間質リモデリングを誘導し、「CAFsをターゲットとした治療が、実際に癌細胞の血管内浸潤ひいては血行性転移を抑制することにつながるのか?」という課題を直接検証する。
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