Project/Area Number |
23K06776
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
|
Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
玉井 勇人 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (40465349)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2025: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
|
Keywords | KMT2A白血病 / KMT2A/AFF1 / S100A6 / P53 / Amlexanox / KMT2A / MLL / 急性リンパ性白血病 |
Outline of Research at the Start |
難治性白血病であるKMT2A/AFF1陽性急性リンパ性白血病は、Ca結合蛋白であるS100A6を発現して造血幹細胞移植後のGraft versus Leukemia effectを逃れている。S100A6発現を阻害するAmlexanox併用造血幹細胞移植でKMT2A/AFF1陽性ALLに治癒をもたらす可能性を検証する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
KMT2A/AFF1陽性急性リンパ性白血病(ALL)は、乳児白血病の7割を占める白血病で、造血幹細胞移植を含めた集学的治療でも治癒が難しく、新規治療が切望されている疾患である。これまでに研究代表者は、KMT2A/AFF1陽性ALLに造血幹細胞移植が十分奏功しない原因として、この白血病が造血幹細胞移植後に、ドナー由来T細胞がレシピエントの残存白血病細胞を駆逐する効果(GVL効果)を免れていることを明らかにした。この白血病はGVL効果の主体であるTNFαに殺されないようにするため KMT2A/AFF1 がCa結合蛋白であるS100A6を高発現させ、これがP53の活性化を阻害し、アホトーシスを抑制していた。更にS100A6阻害薬候補として抗アレルギー薬 Amlexanoxに注目し、これまでに、KMT2A/AFF1陽性ALLの複数の細胞株で、AmlexanoxによりS100A6発現が阻害されることを確認した。これらの結果からAmlexanox併用造血幹細胞移植でKMT2A/AFF1陽性ALLの治療を狙っていたが、直近の報告で(N Engl J Med 2023;388:1572-81.)でBi-specific T-cell engagerである新規治療薬ブリナツモマブを化学療法と併用することでKMT2A/AFF1陽性ALL患者の大幅な長期予後の改善を認める報告があり、今後のKMT2A/AFF1陽性ALLの標準治療になっていくことが見込まれた。今後のKMT2A/AFF1陽性ALLの治療は造血幹細胞移植よりも、いかにブリナツモマブ+化学療法の効果を上げていくかが重要になると考えられた。化学療法によるP53活性化によるアポトーシスがKMT2A/AFF1によるS100A6発現で阻害されるのを防ぐためにAmlexanox投与をKMT2A/AFF1陽性ALL細胞株に行い、相乗作用を確認できた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
直近の報告で(N Engl J Med 2023;388:1572-81.)でBi-specific T-cell engagerである新規治療薬ブリナツモマブを化学療法と併用することでKMT2A/AFF1陽性ALL患者の劇的な長期予後の改善を認める報告があり、今後のKMT2A/AFF1陽性ALLの標準治療になっていくことが見込まれた。今後のKMT2A/AFF1陽性ALLの治療は造血幹細胞移植よりも、いかにブリナツモマブ+化学療法の効果を上げていくかが重要になると考えられ、研究の軌道修正を余儀なくされたが、化学療法によるP53活性化によるアポトーシスがKMT2A/AFF1によるS100A6発現で阻害されるのを防ぐためにAmlexanox投与をKMT2A/AFF1陽性ALL細胞株に行い、相乗作用を確認でき、更なるKMT2A/AFF1陽性ALLの予後の改善のための知見を得た。
|
Strategy for Future Research Activity |
化学療法によるP53活性化によるアポトーシスがKMT2A/AFF1によるS100A6発現で阻害されるのを防ぐためにAmlexanox投与をKMT2A/AFF1陽性ALL細胞株に行い、相乗作用を確認でき、更なるKMT2A/AFF1陽性ALLの予後の改善のための知見を得たため、そのメカニズムの解析をウエスタンブロットで確認していく。またKMT2A/AFF1に限らずほかタイプののKMT2A白血病もいずれも予後が悪く、患者検体の蓄積を行いKMT2A/AFF1と同様にAmlexanoxの併用化学療法が奏功するかin vitroで解析する。
|