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真皮免疫細胞に着目した痛覚新規センシング機構の解明

Research Project

Project/Area Number 23K06807
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 51030:Pathophysiologic neuroscience-related
Research InstitutionNara Medical University

Principal Investigator

田中 達英  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80567032)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 和中 明生  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90210989)
辰巳 晃子  奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (90208033)
石西 綾美  奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (10836018)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Keywordsマクロファージ / 感覚神経 / 痛覚 / 疼痛
Outline of Research at the Start

外界からの多様な刺激に対して一次求心性神経がどのようにして受容しているのか不明な点が多い。我々は生理的な機械刺激から病理的な疼痛にわたって感覚鈍麻の表現型を示すTGマウスから遺伝子スクリーニングで、痛覚関連因子としてSNX25を同定した。興味深いことにこのKOマウスでは免疫系細胞に異常が認められることから、免疫系細胞が痛覚閾値の設定に関与している可能性も考えられる。本研究では遺伝子変異マウス及び骨髄移植実験を駆使することで皮膚に局在する免疫細胞がSNX25を介した如何なる分子機構によって痛覚の閾値を制御するかを解明する。

Outline of Annual Research Achievements

外界からの多様な刺激に対して一次求心性神経がどのようにして受容しているのか不明な点が多い。我々は生理的な機械刺激から病理的な疼痛にわたって感覚鈍麻の表現型を示すTGマウスを偶然発見し、その候補遺伝子SNX25を同定、SNX25-KOマウスでもTGマウス同様の表現型であることを見出している。興味深いことにこのKOマウスでは免疫系細胞に異常が認められることから、痛覚閾値を免疫系細胞が決めている可能性が考えられる。本研究では遺伝子変異マウス及び骨髄移植実験を駆使することで皮膚に局在する免疫細胞がSNX25を介した如何なる分子機構によって痛覚の閾値を制御するかを解明することを目的とした。
我々はCX3CR1を発現するマクロファージで特異的にSNX25のノックダウンすると痛覚鈍麻の表現型になること、また、疼痛に重要な機能を持つ神経成長因子NGFの発現が顕著に損なわれることを見出した。NGFは有害な侵害刺激時にも分泌量が亢進する報告があることも合わせて考慮するとNGFは感覚受容の中で重要な機能を果たす因子だと考えられる。今後、NGF分泌様式の詳細な時空間様式をELISAと免疫組織化学で検証し、WTとSNX25 KOマウスの差異も明らかにする予定である。特に、これまで着目されてこなかった生理的環境下のNGF発現量および分泌量を定量する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

遺伝子改変マウス(CX3CR1 cre; Snx25 floxマウスおよび樹状細胞欠損マウス)の作製が順調に進み、行動解析に加えて生化学的な解析にも着手できた。

Strategy for Future Research Activity

疼痛研究において、マクロファージが神経に影響を及ぼし痛みを惹起することは示されているが、あくまで慢性期の痛みや炎症時の痛みであり、また、亜種(サブタイプ)に分類せずにマクロファージ全体での観察に留まっていた。近年のイメージング技術の進展により、末梢免疫細胞の中でも様々なサブタイプの存在が明らかになり、各々が異なる振る舞いを示す不均一性が示されている。特に神経と相互作用する細胞は皮膚真皮層の神経密着型マクロファージは神経再生を促進することが報告されている。本研究では、より詳細に細胞種とサブタイプを限定して検証する。我々のこれまでの検討を踏まえ、末梢神経近傍の皮膚免疫細胞(マクロファージ、樹状細胞)が正常時の無害な機械刺激から病態時の疼痛行動に及ぶまで痛覚を包括的に制御していることを以下の方法で検証する。
神経線維に密着する細胞に発現が亢進する報告のあるMHCクラスII, Cx3cr1, CD72, CD44-positive細胞とnegative細胞を生理的環境下のマウス皮膚真皮層からFACSで回収し、疼痛惹起に重要な液性因子(NGF, ATP, ヒスタミン, ブラジキニン等)の発現をPCR mini-arrayで比較する。感覚不全の原因候補遺伝子として着目しているSNX25についても両群(神経密着型とそれ以外の細胞群)で比較する。SNX25の発現は神経密着型と非密着型マクロファージにおいて遺伝子レベルで異ならない可能性もある。その場合はタンパク質レベルで異なるか、さらには神経密着型マクロファージのマーカーを変更して検証する。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (6 results)

All 2023

All Presentation (6 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 2 results)

  • [Presentation] 骨髄由来CX3CR1陽性細胞の腸内分布と内臓痛への関与2023

    • Author(s)
      田中達英、石西綾美、辰巳晃子、和中明生
    • Organizer
      第129回日本解剖学会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] マクロファージ-ニューロンのシグナル伝達を介した痛覚センシング機構2023

    • Author(s)
      田中達英、和中明生
    • Organizer
      第45回日本疼痛学会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Invited
  • [Presentation] 神経-マクロファージ相互作用からみた内臓痛の新規センシング機構2023

    • Author(s)
      田中達英、石西綾美、辰巳晃子、和中明生
    • Organizer
      第99回日本解剖学会学術集会近畿支部
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] 皮膚マクロファージはSNX25-Nrf2経路を介したNGF発現レベルを調節することで痛覚を制御する2023

    • Author(s)
      田中達英、石西綾美、辰巳晃子、和中明生
    • Organizer
      第46回日本神経科学会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] マクロファージ-ニューロンのシグナル伝達は痛みの処理に重要である2023

    • Author(s)
      田中達英、石西綾美、辰巳晃子、和中明生
    • Organizer
      第66回日本神経化学会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] Dermal macrophages set pain sensitivity.2023

    • Author(s)
      Tanaka T, Wanaka A.
    • Organizer
      Inflammation Research Association, 21st International Conference
    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Int'l Joint Research / Invited

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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