糸球体門部小血管増生に着目した糖尿病性腎臓病の進展抑制機序の解明
Project/Area Number |
23K06849
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52010:General internal medicine-related
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
清水 美保 金沢大学, 医学系, 准教授 (10547136)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古市 賢吾 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50432125)
遠山 直志 金沢大学, 附属病院, 特任教授 (50624871)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 糖尿病関連腎臓病 / 糖尿病性腎症 / 腎病理 / バイオマーカー / 腎予後 / 糖尿病性腎臓病 |
Outline of Research at the Start |
糖尿病に伴う腎障害は多様化しており、糖尿病性腎臓病(DKD)の診療における腎病理所見の有用性が改めて増している。本研究は、2型糖尿病に伴う糖尿病性腎臓病の腎保護に関連する腎病変として「糸球体門部小血管増生」に着目し、腎生検施行例ならびに腎摘出施行例を対象として、臨床・病理学的意義ならびに腎予後を予測する指標としての可能性を示すことを目的とする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病に伴う腎障害は多様化しており、糖尿病関連腎臓病(DKD)の診療における腎病理所見の有用性が改めて増している。本研究は、2型糖尿病に伴うDKDの腎保護に関連する腎病変として「糸球体門部小血管増生」に着目し、腎生検診断例ならびに腎摘出術施行例を対象とした検討により、「糸球体門部小血管増生」の臨床・病理学的意義ならびに腎予後の予測指標としての可能性を示すことを目的とする。2023年度は、日本腎臓学会の公的研究班で収集された2型糖尿病に伴うDKDの腎生検診断例で、腎生検時に尿蛋白陽性(尿蛋白量 0.15g/gCr(またはg/日)以上)であった811例を対象として、「糸球体門部小血管増生と関連する臨床・病理所見」「糸球体門部小血管増生と腎予後(推算GFRの50%低下かつ/または腎代替療法導入)との関連」を検討した。 その結果、 (1)糸球体門部小血管増生を677例(83.5%)に認めた。 (2)糸球体門部小血管増生と間質線維化・尿細管萎縮との負の相関を認めた。 (3)腎複合イベント発症率は、糸球体門部小血管増生を有する群で低率であった。さらに、G1~G2区分、G3a~G5区分およびA2区分、A3区分のいずれにおいても、糸球体門部小血管増生が腎複合イベント発症のリスク低下に関連していた。これらの予後解析の結果は、総死亡を競合リスクイベントとして考慮した検討においても不変であった。 以上の成績を、学会発表(第38回日本糖尿病合併症学会)ならびに学術論文(J Diabetes Investig. 2023;14(11):1268-1278)として報告した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、2型糖尿病に伴う腎生検診断されたDKDの尿蛋白陽性例において、糸球体門部小血管増生と間質線維化・尿細管萎縮との負の相関を認めるとともに、糸球体門部小血管増生の存在は腎複合イベント発症のリスク低下にも関連する可能性を示し、その成績を学術論文としてJ Diabetes Investig誌に発表した。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度の腎生検施行例を対象とした臨床・病理学的検討に続いて、①腎摘出術施行例を対象とした臨床・病理学的検討、②バーチャルスライドを活用した腎病理の定量的評価・解析、③ナノCTによる腎組織の画像評価・解析、④主要な血管新生促進因子である血清VEGF濃度の測定を進める。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)
-
[Journal Article] Polar vasculosis is associated with better kidney outcome in type 2 diabetes with biopsy-proven diabetic kidney disease: A multicenter cohort study2023
Author(s)
Shimizu M, Furuichi K, Toyama T, Yamanouchi M, Hoshino J, Kitajima S, Hara A, Iwata Y, Sakai N, Yuzawa Y, Kitamura H, Sato H, Shibagaki Y, Suzuki Y, Uesugi N, Ueda Y, Kohagura K, Samejima K, Tsuruya K, Nishi S, Nishino T, Makino H, Matsuo S, Ubara Y, Yokoyama H, Wada T
-
Journal Title
J Diabetes Investig
Volume: 14(11)
Issue: 11
Pages: 1268-1278
DOI
Related Report
Peer Reviewed
-