Project/Area Number |
23K06862
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52010:General internal medicine-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中谷 久美 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 助教 (30374937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寳澤 篤 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 教授 (00432302)
中谷 直樹 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 教授 (60422094)
福土 審 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80199249)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 過敏性腸症候群 / 前向きコホート研究 / 家族集積性 / 関連要因 / コホート研究 |
Outline of Research at the Start |
過敏性腸症候群 (Irritable Bowel Syndrome: IBS) は高い有病率や低いQOL、高い医療コストが問題となっている。その病態生理は多様な視点で検証されているが未だ不明な点が多く、一方で、IBSの病態理解は個別化予防・医療実現に不可欠である。また、IBSの遺伝的検討や家族集積性の報告から、IBSにおける遺伝と環境それぞれの影響の大きさが議論となっている。 本研究では東北大学東北メディカル・メガバンク計画地域住民コホート調査を用い、IBS有病および発症とその関連要因の検討、IBSの家族集積性およびその関連要因の検討を行う。IBS発症と家族集積性を検討できる稀有な研究である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、TMM計画地域住民コホート調査で以下の検討を行うことである。【研究1】IBS有病および発症とその関連要因の検討 (約16,000人規模での検討)、【研究2】IBSの家族集積性およびその関連要因の検討 (親子・夫婦約5,000ペア)によりIBS発症に関連する要因の因果の検証を含めた検討、また、家族で共有する環境要因の影響の検討が可能である。 【研究1】【研究2】を2023年度に開始した。【研究1】については、TMM計画地域住民コホート調査のベースライン調査参加者を対象にIBS有病に関連する要因の検討を行い、IBS有病と関連する要因として、年齢、震災での被災の程度、教育歴、歩行時間、主観的ストレス、心理的苦痛、うつが示された。中でも心理的要因である主観的ストレス、心理的苦痛、うつは、男女とも、また、全ての年齢階層で有意な関連を示し、IBSの病態において重要な要因である可能性が示唆された。本研究結果に関する論文はJournal of Neurogastroenterology and Motility誌に受理されている。また、追跡調査に参加した約16,000人を対象にIBS発症とその関連要因を検討するため、解析用データの構築を行った。今後、IBS発症に関連する要因を性、年齢などの基本情報に加え生活習慣、心理・社会的要因、健康状態、震災影響、生理指標の変数を用いて検討する。前向きコホートにより、関連要因の因果の検証が可能となる。 【研究2】については、約5,000組の親子および夫婦のIBS有病・発症の一致性を比較検討するためのデータの構築準備および文献検索を行った。親子のみならず夫婦も検討に含めることでIBS発症における共有環境の影響がより明確となる。 本研究によりIBS発症の関連要因および因果の検証、生活習慣や環境の影響の明確化によるIBSの病態解明を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の年次計画は、【研究1】IBS有病および発症とその関連要因の検討については、2023年度:研究計画、データ作成、統計解析、2024年度:論文化、2025年度:報告書作成 となっており、【研究2】IBSの家族集積性およびその関連要因の検討については、2023年度:研究計画、2024年度:データ作成、統計解析、2025年度:論文化、報告書作成となっている。 2023年度の進捗としては、【研究1】については、TMM計画地域住民コホート調査のベースライン調査参加者を対象にIBS有病に関連する要因の検討を行い、IBS有病と関連する要因の検討を行った。本研究結果に関する論文はJournal of Neurogastroenterology and Motility誌に受理されている。また、追跡調査に参加した約16,000人を対象にIBS発症とその関連要因を検討するため、解析用データの構築を行った。今後、IBS発症に関連する要因を性、年齢などの基本情報に加え生活習慣、心理・社会的要因、健康状態、震災影響、生理指標の変数を用いて検討する予定である。【研究2】については、約5,000組の親子および夫婦のIBS有病・発症の一致性を比較検討するためのデータの構築準備および文献検索を行った。【研究1】、【研究2】ともに年次計画と遜色なく順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策は、【研究1】については、2023年度に構築したデータを用いてIBS発症に関連する要因を性、年齢などの基本情報に加え生活習慣、心理・社会的要因、健康状態、震災影響、生理指標の変数を用いて検討する予定である。また、その結果について論文化し投稿する予定である。【研究2】については、約5,000組の親子および夫婦のIBS有病・発症の一致性を比較検討するデータの構築および統計解析の完了を目指す。【研究1】、【研究2】ともに当初の年次計画に沿って進めていく。
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