Project/Area Number |
23K06907
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52010:General internal medicine-related
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
樋口 由美子 信州大学, 医学部, 講師(特定雇用) (40757241)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 伸生 信州大学, 医学部, 特任教授 (60252110)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | シトルリン化フィブリノゲン / 好中球 / 炎症 |
Outline of Research at the Start |
フィブリノゲン(Fbg)は、急性期相反応性蛋白質として炎症に関与する。好中球にはFbg受容体が存在し、Fbgの結合が好中球の細胞接着やサイトカイン産生などのエフェクター機能を調整している。炎症により活性化した好中球から分泌・放出されるペプチジルアルギニンデイミナーゼの触媒により、Fbg蛋白のアルギニンがシトルリンに翻訳後修飾され、シトルリン化フィブリノゲン(Cit-Fbg)が生成する。 本研究では、炎症におけるCit-Fbgの好中球エフェクター機能への影響を検証する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、シトルリン化フィブリノゲン(Cit-Fbg)の炎症病態における好中球エフェクター機能への影響を検証することである。 初年度は、recombinant Fbg(rFbg)をPeptidylarginine deiminase(PAD)を用いてシトルリン化したシトルリン化recombinant Fbg(Cit-rFbg)を作製した。その後、Cit-rFbgまたは対照となるrFbg存在下における、好中球接着能、貪食能、サイトカイン産生能の測定系確立に着手した。使用するrFbgまたはCit-rFbg濃度について基礎検討を開始したところ、当初考えていたよりも高濃度で使用する必要性が生じた。そこで、使用するFbgをrecombinantから市販のヒト精製Fbgに変更し、Cit-Fbgを作製して実験を継続した。 本年度の成果のひとつとして、純度及び濃度の高いCit-Fbg作製方法が確立できたことがあげられる。好中球接着能の検討では、FbgまたはCit-Fbgの固相化濃度、反応時間、好中球を接着させた後の洗浄方法、評価方法等を検討し、FbgとCit-Fbgの間に濃度依存的に一定の傾向が得られるようになった。好中球貪食能に関しても、FbgまたはCit-Fbg添加濃度及び蛍光ビーズ添加濃度、好中球との反応時間などの基礎検討を行い、安定した測定結果が得られるようになった。引き続きN数を増やして検討する。好中球サイトカイン産生能に関しては、Fbgの固相化濃度、好中球培養時間、上清回収方法等を検討し、一定の傾向を確認したが、引き続きN数を増やしての検討が必要がある。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、rFbg、及びCit-rFbgを使用することで実験を進めていたが、想定していたよりも高濃度のものを使用して好中球エフェクター機能を解析する必要が生じた。そのため、高濃度の市販Fbgを購入して、Cit-Fbgを作製した。さらに、その後の実験結果により、シトルリン化過程における不純物の混入が明らかとなり、その問題を解決するのに時間を要した。しかし、純度の高い高濃度のCit-Fbgを作製することができ、測定系の確立がおおむね終了したため、やや遅れているとした。
|
Strategy for Future Research Activity |
初年度に実施した実験系の再現性を確認するとともに、N数を増やして統計学的にFbgとCit-Fbgの好中球エフェクター機能を比較する。さらに、FbgとCit-Fbg環境下における好中球インテグリン発現量、遊走能、脱顆粒、細胞死抑制機能などについて、順次測定系の確立及び解析を行う予定である。
|