Project/Area Number |
23K06913
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52010:General internal medicine-related
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
小浜 祐行 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 臨床検査技師 (50837276)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 宗一 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (20325814)
古城 剛 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 臨床検査技師 (30837282)
橋口 照人 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (70250917)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | MLCK / 血小板 / 血小板機能異常症 / MYLK / 血栓止血 / 血小板内シグナリング |
Outline of Research at the Start |
我々は、止血異常症の症例においてエクソーム解析を行い遺伝子変異9812個の中から、Ca2+/calmodulin 依存性タンパク質キナーゼとして知られる Myosin Light Chain Kinase(MLCK)遺伝子の変異を発見し研究を進めている。 本症例が止血異常を呈した事から、①MLCKは、形態変化後に開始される血小板活性化経路を調節すること、②形態変化後の血小板活性化開始を促すシグナルには、(micro)miRNAが関与することの2つの仮説を立てた。 本研究では、血小板形態変化と血小板内シグナルにおけるMLCKの機能解析を行うことにより、MLCKが血小板機能へ果たす役割を明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
診断に至らない原因不明の出血傾向を呈する血小板機能異常症の症例において、同一家系内におけるエクソーム解析を行った結果、責任遺伝子としてMLCKを発見した。 本症例が止血異常を呈した事から、①MLCKは、形態変化後に開始される血小板活性化経路を調節すること、②形態変化後の血小板活性化開始を促すシグナルには、(micro)miRNAが関与することの2つの仮説を立てた。これら2つの仮説を解明することを研究目的とし、仮説①の解明に向けて検証を行った。 まず、作製したMLCK変異遺伝子およびMLCK野生型遺伝子プラスミドベクターをヒト胎児腎細胞(HEK293)へ遺伝子導入した。次に、A23187 (Ca2+)にてそれぞれを10分間刺激後、MLCKおよびMLCのリン酸化発現レベルをウエスタンブロット法にて確認した。 その結果、MLCK変異遺伝子を高発現させ、A23187 (Ca2+)にて10分間刺激させた場合におけるMLCKおよびMLCのリン酸化発現レベルは共に消失していた。(本結果は、再現性が求められる為、繰り返して検証を行う予定である) 今回の結果より、MLCKの遺伝子変異は、MLCKのタンパク質合成に何らかの影響を及ぼしている可能性が考えられた。従って、MLCKの不十分なタンパク質合成は、下流のシグナル伝達に影響を与えるかどうかをHEK293細胞およびMeg01細胞の両方において今後検証する予定である。これらの検証が順調に進めば、MLCKと相互関係があるかの検証として、mRNAの網羅的解析を行い、関連が疑われた分子の発現量をELISAで測定、各々のリン酸化をウエスタンブロットで解析する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
仮説①の検証において行ったin vitroでの実験系の確立に時間を要した。 接着系細胞であるHEK293細胞への遺伝子導入の実験系は確立できたが、浮遊系細胞であるMeg01細胞への遺伝子導入の実験系は導入効率低下の問題が生じた為、時間を要した。 今後、確立した実験系を通して細胞の形態学的変化も確認していく予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
今回の検証から、MLCKの遺伝子変異は、MLCKのタンパク合成に何らかの影響を及ぼしている可能性が考えられた。よって、まずMLCK mRNAの発現レベルを確認する予定である。次に、作製したMLCK変異遺伝子およびMLCK野生型遺伝子プラスミドベクター導入後の細胞において、形態学的変化が生じたかを各免疫細胞染色法を用いて確認する予定である。 そして、MLCKとmiRNAに相互関係があるかの検証として、mRNAの網羅的解析を行い、関連が疑われた分子の発現量をELISAで測定、各々のリン酸化をウエスタンブロットで解析する予定である。 更に、MLCK遺伝子変異と止血異常症の因果関係を解明する為に、まずマウス骨髄から巨核球細胞を採取し、MLCK変異遺伝子をレンチウイルスにて導入し、骨髄へ移植する一連の系を確立する予定である。
|