膵・胆道系を標的とする革新的新規腫瘍マーカー・ラミニンγ2とその機能解析
Project/Area Number |
23K06917
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52010:General internal medicine-related
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
安田 宏 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (80262129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 博幸 聖マリアンナ医科大学, 医学研究科, 教授 (40332910)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | ラミニン / バイオマーカー / 膵癌 / 胆道癌 / laminin-γ2 |
Outline of Research at the Start |
難治癌である膵癌・胆道癌の罹患率は年々、増加しており新たなスクリーニング法の確立が急務である。ラミニン332 の構成成分であるラミニンγ2(Ln-γ2)単鎖は、様々な消化器癌の先進部分で特異的に発現することが報告されている。研究代表者らはこれまで血清Ln-γ2が肝細胞癌など消化器系悪性腫瘍の新規腫瘍マーカーとして有用であることを明らかにした。これまでの消化器系悪性腫瘍を対象とした検討でLn-γ2は膵癌・胆道癌組織に高頻度で豊富に発現しており、血清中Ln-γ2は膵癌患者の約70%で陽性を認めた。膵・胆道癌における血清あるいは胆汁を用いてLn-γ2の早期診断や治療効果予測因子としての臨床的有用性を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ラミニンは基底膜を構成するα・β・γの3つのポリペプチド鎖から構成される三量体グリコプロテインである。ラミニン332(以下 Ln-332)はα3鎖、β3鎖、γ2鎖から構成される。ラミニン332 の構成成分であるラミニンγ2(以下Ln-γ2)単鎖は、様々な消化器癌の先進部分で特異的に発現し、新規腫瘍マーカーとして極めて有望である。われわれはこれまで血清Ln-γ2単鎖が肝細胞癌の新しい腫瘍マーカーとして有用であることを明らかにした。本研究では難治癌である膵癌・胆道癌における血清Ln-γ2を高感度ELISAで測定し早期診断や治療効果予測因子としての臨床的有用性を検討している。胆道閉塞時に内視鏡的経乳頭的ドレナージで採取した胆汁でのLn-γ2単鎖などの補助的診断法としての有用性を検討する。 これまで16例(悪性14例、良性2例)の閉塞性黄疸患者から血清と胆汁を採取した検討を行った。血清Ln-γ2を高感度ELISAで検討した。また胆汁よりエクソソーム分画をqEVカラムを用いて抽出しウエスタンブロッティング法でLn-γ2単鎖の発現を検討した。8例の胆道癌外科手術例でLn-γ2単鎖の免疫組織化学を行った。Ln-γ2単鎖は胆道癌診断におけるバイオマーカーとして有用な可能性がしめされた。 基礎的検討としてマトリゲル内でラット星細胞を培養することで静止期細胞に変換する系を作成した。アデノウイルスによるLn-γ2発現系を作成して星細胞への作用を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
【胆道癌での検討】われわれの施設で閉塞性黄疸治療目的に内視鏡的経乳頭的ドレナージを施行した16例(悪性14例、良性2例)から血清と胆汁を採取した。血清Ln-γ2を高感度ELISAで測定すると6例で陽性であった。胆汁よりエクソソーム分画を抽出しウエスタンブロッティング法でLn-γ2単鎖発現を検討すると6例で検出された。8例の胆道癌外科手術例でLn-γ2単鎖の免疫組織化学をおこない3例(37.5%)で陽性であった。Ln-γ2mは胆道癌診断におけるバイオマーカーとして有用な可能性が示された。 【膵星細胞系へのラミニンの作用の検討】培養ディッシュ上の二次元培養ではαSMAが高発現のラット初代培養星細胞(my-CAF)をマトリゲル内で張力が無い状態で培養すると、αSMAは低発現でoil-red陽性脂肪滴を含む静止期星細胞に変換し、更にIL-1α添加によりIL-1αhigh/αSMAlowのi-CAFに変換する系を確立した。Ln-γ2発現アデノウイルスを作成し、ラット初代培養星細胞系のqRT-PCR法によるIL-1αやIL-6の発現などを指標に活性化の影響を検討した。コントロールウイルスとの比較検討で、アデノウイルス感染そのもの星細胞に強いIL-6発現誘導効果があることが明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
Ln-γ2の膵癌早期診断への有用性を検討するためにJ-MICC Studyより試料をご供与をいただいた。本事業は文科科研費新学術領域研究「コホート・生体試料支援プラットフォーム」により各地で実施される地域住民コーホート研究および医療施設受診者コーホート研究を統合したもので、既に匿名で経時的に採取された、約40例の膵癌発症、および健常者血清を研究者に供与し、腫瘍マーカーの有効性を検証するものである。高感度ELISAで血清Ln-γ2値を測定し、既存マーカーであるCEAやCA19-9値と対比し診断能を比較検討する。Ln-γ2の早期診断の可能性を検討する。
アデノウイルスが星細胞にIL-6発現を誘導することが示されたことから、ラミニンのラット星細胞系への作用を検討するために、アデノウイルスと比べて細胞刺激性が少なく、現在の遺伝子治療で標準的に用いられているアデノ随伴ウイルスによるLn-γ2m発現系をデザイン・作成し解析を進める。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)