Project/Area Number |
23K06957
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52020:Neurology-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
石橋 賢士 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (50469962)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2027: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | MAO-B / PET / アストログリオーシス / 神経変性疾患 / THK5351 |
Outline of Research at the Start |
アストロサイトはMAO-Bを多く含んでいるため、PETを用いてMAO-Bを定量測定することにより、炎症・変性の指標であるアストログリオーシスの程度を画像化することができる。神経変性疾患はそれぞれ特有の領域に変性を来たす。疾患毎に特徴的なアストログリオーシスの分布を有するため、アストログリオーシス画像はその診断と病態評価に有用である。 本研究では、2種のMAO-B PETリガンド(18F-THK5351、18F-SMBT1)を用いて、神経変性疾患を対象に「アストログリオーシスはいつどこから生じるのか?」「いつどのように拡がるのか?」「既存の検査法と比べて超早期診断は可能か?」等を明らかにしていく。
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Outline of Annual Research Achievements |
アストロサイトはMAO-B(モノアミン酸化酵素B)を多く含んでいるため、PET(positron emission tomography)を用いてMAO-Bを定量測定することにより、炎症・変性の指標であるアストログリオーシスの程度を画像化することができる。 2022年末までに、種々の脳疾患を対象にMAO-B PETを用いたアストログリオーシス画像の初期臨床研究を行った。その結果、アストログリオーシス画像は特に神経変性疾患の診断と病態評価に有用であると結論付けた。[(1) Ishibashi K, et al. Clin Nucl Med. 2017. 42:e523-e524. (2) Ishibashi K, et al. Clin Nucl Med. 2020. 45:e98-e100. (3) Ishibashi K, et al. Clin Nucl Med. 2021. 46:e31-e33. (4) Ishibashi K, et al. BMC Med Imaging. 2020. 20:81. (5) Higashihara M, Ishibashi K, et al. Clin Nucl Med. 2021. 46:e582-e583. (6) Ishibashi K, et al. Clin Nucl Med. 2022. 47:e489-e495. (7) Higashihara M, Ishibashi K, et al. Clin Nucl Med. 2022. 48:e204-e206.] 神経変性疾患はそれぞれ特有の領域に変性を来たす。変性領域では、細胞脱落とともにアストログリオーシスを伴う。したがって、アストログリオーシス画像は変性領域を可視化する変性マーカーとなる。大脳皮質基底核変性症では片側優位の一次運動感覚野、進行性核上性麻痺では中脳、意味性認知症では左の側頭極である。筋萎縮性硬化症の顔面優位型では運動野外側、上肢優位型では運動野knob周辺、下肢優位型では運動野内側である。このようにアストログリオーシス画像(MAO-B画像)は、パーキンソン病関連疾患、進行性失語症、認知症、運動ニューロン疾患をはじめとした神経変性疾患の診断と病態評価に有用である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
我々の研究グループではこれまで、MAO-BリガンドとしてTHK5351を使用してきたが、近年、その改良型としてSMBT-1が開発され、現在、初期臨床評価が行われている。従来型のTHK5351でも十分、実臨床で有用であるが、今後、SMBT-1の併用あるいは移行も検討していく。 2023年度末までに、延べ390名に対してTHK5351 PET検査を、延べ42名に対してSMBT-1 PET検査を行った。2023年度からの中間報告として、成果の一部を国際英文誌上に4報公表した。[(1) Hatano K, Ishibashi K, et al. 18F-THK5351 PET can evaluate tumor extension in intravascular large B-cell lymphoma : comparison with 11C-Methionine PET and 18F-FDG PET. Clin Nucl Med. 2023. 48:e204-e206. (2) Kurihara M, Ishibashi K, et al. High sensitivity of asymmetric 18F-THK5351 PET abnormality in patients with corticobasal syndrome. Sci Rep. 2023. 13:12147. (3) Ishibashi K, et al. Detailed assessment of 18F-THK5351 distribution pattern in the midbrain: comparison with progressive supranuclear palsy and corticobasal syndrome. Clin Nucl Med. 2023. 48:841-8. (4) Hatano K, Ishibashi K, et al. Clinical application of 18F-THK5351 PET to identify inflammatory lesions through imaging astrogliosis in a case of cytomegalovirus ventriculoencephalitis. Clin Nucl Med. 2023. 48:e489-e490.] このように、順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床-画像の関連では、MAO-B PETとアストログリオーシス画像の有用性について、十分なエビデンスが構築されつつある。2024年度は、神経変性疾患に加えて炎症性疾患等の患者も対象として、幅広い視点からアストログリオーシス画像の有用性について、個人レベルおよび疾患レベルで検討する。約1-2年程度の間隔を空けてfollow-up MAO-B PET検査を行い、経時的変化を追加することで、より強固なエビデンス構築を目指す。また、剖検例が得られれば、病理学的評価も追加する。
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