Project/Area Number |
23K07127
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
三浦 富智 弘前大学, 被ばく医療総合研究所, 教授 (20261456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山城 秀昭 新潟大学, 自然科学系, 教授 (60612710)
中田 章史 北海道科学大学, 薬学部, 准教授 (70415420)
Anderson Donovan.Aaron 弘前大学, 被ばく医療総合研究所, 特任助教 (90910117)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 放射線生物影響 / 精細胞分化 / 放射線感受性 / 慢性炎症 / 糖尿病 |
Outline of Research at the Start |
生殖巣は放射線被ばくに感受性の高い組織の一つであり、被ばく線量に応じて、一次不妊から不妊など生物影響が異なる。精子は減数分裂を経て形成されるが、精子形成過程における放射線感受性の違いは不明である。また、肥満率の増加は世界的な問題となっており、生殖機能に影響を及ぼす可能性が指摘されている。本研究では、マウスX線照射モデルを用いて放射線感受性の違いや肥満ストレスの影響を組織学的、細胞遺伝学的及び生殖発生学的に解析し、放射線と肥満の生物学的影響における相加又は相乗効果を解析することにより、放射線被ばく及び肥満の生殖におけるリスクを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
X線照射マウスの精巣を採取し、酵素処理により単離した細胞類を短期培養し、この培養期間にサイトカラシンBを処理することで、精巣内の分裂細胞に二核細胞を誘導し、染色体異常に由来する微小核を検出する方法を改良した。この改良により、線量依存性の微小核頻度の増加が明らかとなった。しかし、細胞簿分裂ステージを解析するために用いる標識抗体の結合性が低く、細胞分化ステージと微小核頻度との関係を明らかにすることが困難であったため、細胞固定法の改良が必要となる。 また、短期培養した細胞集団には、非増殖細胞が多数含まれているため、解析効率の障害となった。そこで、最初にヒト血液を用いて分裂細胞の濃縮法の開発を行い、分裂頻度の向上を達成した。この成果をInternational Symposium on Natural and Artificial Radiation Exposures and Radiological Protection Studies (NARE2023)で発表するとともに論文投稿した。本手法は、遠心条件を最適化することにより、微小核解析のための二核細胞の濃縮が可能であることを確認した。今後、本手法を用いて、精巣内の細胞に誘導される微小核をバイオマーカーとして、分化ステージによる放射線感受性の違いを解析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
精巣内細胞の短期培養後に作成した固定標本上での細胞種および細胞分化ステージを解析するために用いる標識抗体の反応性が低く、細胞固定法の改良が必要となったため。さらに、受精後の第一卵割時に染色体異常解析する方法において、染色体の展開が不良であり、染色体転座頻度の解析が困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞の固定法として、酢酸を用いず、サイトスピンによる未固定標本を作製することで、抗体の反応性を改善する予定である。また、染色体の展開法については、低張処理条件又は、卵黄の除去法について検討する。これらの課題を克服し、生殖細胞の分化ステージによる感受性の違いを明らかにする。
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