Project/Area Number |
23K07235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
稲津 哲也 立命館大学, 薬学部, 教授 (00242587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 宏輝 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (70819911)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | CDKL5 / 機能異常 / ノックインマウス / 病態解析 / 希少疾患 / 精神神経発達 / CDKL5欠損症 / 機能異常症 |
Outline of Research at the Start |
Cyclin-dependent kinase-like 5(CDKL5)はタンパク質リン酸化酵素であり、その遺伝子変異により精神遅滞・てんかん等を伴うCDKL5欠損症を発症させうる。本疾患は、CDKL5の酵素触媒部位内のミスセンス変異や中止コドン等によって酵素活性を低下させ発症することが多い。しかし2022年酵素活性亢進例(女児)が外国で見出された。私共も独立してCDKL5の新規のミスセンス変異にて、その酵素活性が上昇する変異例を見出し、かつモデル動物を作製した。今後マウスの解析やin silico, in vitro等解析にて疾患の発症とその病態メカニズムを通じ、機能異常症を提唱する。
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Outline of Annual Research Achievements |
Cyclin-dependent kinase-like 5(CDKL5)はタンパク質リン酸化酵素であり、その遺伝子変異により精神遅滞・てんかん等を伴うCDKL5欠損症を発症させうる。本疾患は、CDKL5の酵素触媒部位内のミスセンス変異や中止コドン等によって酵素活性を低下させ発症することが多い。しかし2022年に酵素活性亢進例(女児)が外国で初めて見出された。私共も独立してCDKL5の新規のミスセンス変異にて、その酵素活性が上昇する変異例を見出した。その後モデル動物を作製しノックインマウスの解析を試みた。その結果、小脳の出生まもない日数毎の採取やその小脳サイズの解析はおおよそ達成できた。さらにin silicoでCDKL5自体の酵素活性の亢進あるいは低下等の推測ができるかを検討した所、SIFT法による解析も終了し、3つの方法による統合的かつ網羅的な全変異体の機能解析を実施できた。さらにin vitro解析にて酵素活性の基盤となる神経特異的ヒトcDNA単離やその機能解析の初歩となる段階まで到達した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)当初予定したノックインマウスの解析は、出生数が不十分であったため、in vivoでの行動解析は十分には解析はできなかったが、小脳の出生まもない日数毎の採取やそのサイズの解析はおおよそ達成できた。(2)ヒトCDKL5遺伝子変異の網羅的in silico 解析は、SIFT法による解析を残すのみであったが、それは無事完了し、in silicoの3つの方法から統合的にかつ網羅的に全変異体の機能評価ができた。これらをまとめた結果は、2024年の初夏に国際学会で発表することとなった。またin silicoのみならず、in vitroでの酵素活性を測定する方法の樹立を目指した。CDKL5は神経系に特異的にまずはヒトのCDKL5 cDNA(神経系に特異的に発現するタイプ)を単離クローニングができた。のちそれを大腸菌でのタンパク質として発現させるべく、低温培養下で大腸菌にタンパク質発現が可能となった。ただ十分なタンパク質量を採取できるようなさらなる条件設定が必要である。以上の理由から、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
ノックインマウスの解析では、出生数が増え、解析数が増えるように交配数を、可能な範囲で増やす予定である。また当初計画している2年目の計画:小脳における種々の構成細胞のシングル細胞レベルでの遺伝子発現を調査する予定である。さらには異常な細胞の病態解析・機能解析として、細胞内のシグナル伝達等の調査をしていく予定である。またin silico、in vitroでの解析の補助手段として、タンパク質の構造予測を実行するAlphaFold(アルファホールド)の活用も試みるつもりである。最終的に本研究課題の推進を図る予定である。
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