小児・発達期の脳白質障害を標的とする知的障害/発達障害の機序解明と新規治療法開発
Project/Area Number |
23K07240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Institute for Developmental Research Aichi Developmental Disability Center |
Principal Investigator |
稲村 直子 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 細胞病態研究部, 主任研究員 (20397623)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | オリゴデンドロサイト / ミエリン / マイクロRNA / ライソゾーム病 / エンドソーム / ライソソーム病 |
Outline of Research at the Start |
脳の神経軸索のミエリン化は高次脳機能の発現と維持に必須であり、その異常は様々な精神・神経疾患の原因となる。本研究では脳の白質障害を伴うライソゾーム病やRab11A変異型知的障害などの神経発達障害に着目し、疾患モデルマウス脳由来のオリゴデンドロサイト(OL)の純粋培養系ならびに OL 特異的な遺伝子発現を可能とするアデノ随伴ウイルスベクターを用い、OL の病態を改善するマイクロ RNAの治療効果を分子レベルから個体レベルで調べる。
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Outline of Annual Research Achievements |
脳白質障害を伴うライソゾーム病のモデルマウスとしてNPC1koマウスとtwitcherマウス(KDモデルマウス)を用い、研究を行っている。今年度はNPC1koマウスを中心とする疾患マウス培養OL(オリゴデンドロサイト)でのライソゾーム修復機構の動態と、脳内でのマイクロ RNAの発現の検討を行った。NPC1koマウスOLでのライソゾーム修復機構の動態については、NPC1koマウスOLでは野生型マウスOLに比べライソゾームのダメージを認識するgalectin-3の発現が上昇することに対してライソゾームの新生に関わるTFEBとオートファゴソームのマーカーであるLC-3の発現が減少していた。このことはNPC1koマウスOLではライソゾームのダメージが進むがライソゾームの新生やオートファジーが亢進していないことを示唆している。このようなgalectin-3の発現上昇は別のライソゾーム病であるtwitcherマウスOLでも観察された。今後はマウス脳内で同様のことが起きているか、またマイクロ RNAによりライソゾームのダメージや修復機構が改善されるかどうか調べる。脳内でのマイクロRNAの発現に対しては、AAVベクターを用い脳内のOL特異的に25-30%発現することができる投与条件を決定した。今後NPC1koマウス脳内にマイクロRNAを発現させ、NPC1koマウス脳内でMBP陽性細胞が増加するか調べる。 また、twitcherマウスOLに対するマイクロRNAの効果を模倣する薬剤を探査し、ミエリン促進剤として知られるクレマスチンとSob-AM2の効果を比較しMolecular Genetics and Metabolism誌に成果を公表した。クレマスチンとSob-AM2はどちらもマイクロRNAの発現を介しtwitcherマウスOLの異常な分化成熟を改善する効果はあるが、効果の程度やメカニズムは異なることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
NPC1koマウスOLでのライソゾーム修復機構の抑制を明らかにしたこと、また脳内OL特異的に効率的に発現するウイルスベクターの投与条件を確定したことで、疾患モデルマウスのOL並びに脳でのマイクロRNA発現による効果について研究を進めることが出来るため。またマイクロRNAの効果を模倣する薬剤としてtwitcherマウスOLにおけるミエリン促進剤の効果を論文にまとめたから。
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Strategy for Future Research Activity |
NPC1koマウスOLではマイクロRNA発現によりライソゾーム修復機構が亢進されるか調べる。またNPC1koマウス脳組織内でもライソゾーム修復機構が抑えられているか染色で調べる。さらにNPC1koマウスのみならず他のライソゾーム病でも同様であるかtwitcherマウスOLでのgalectin-3、TFEBやLC-2の発現とマイクロRNAによる効果を調べる。さらにNPC1koマウス脳内でのマイクロRNA発現したときのOLの分化成熟やライソゾーム修復が回復しているか明らかにする。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)