Project/Area Number |
23K07244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
秋山 志津子 東北大学, 大学病院, 助教 (80466549)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 新生児脳MRI / 胎児発育不全 / 脳容量解析 / 神経発達予後 |
Outline of Research at the Start |
妊娠中期発症の胎盤機能不全に関連した胎児発育不全は早産の原因となるのみならず,児は長期的かつ多彩な神経発達障害のハイリスクである.小脳は大脳との神経回路により運動機能のみならず認知や感情などの高次機能に関与することから,これらの児においても小脳構造の発達異常が多彩な神経発達障害の病態に関わっている可能性がある.本研究では,新生児脳MRIに基づいた脳各構造物の容量解析法を用いて,妊娠中期発症の胎児発育不全児における小脳も含めた脳構造のプロファイルを明らかにし,修正月齢5歳,歴年齢8歳の発達検査の指数との相関を検証し,長期発達予後予測因子として臨床応用可能であるかを解明することを目的とする.
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Outline of Annual Research Achievements |
胎児発育不全は主要な妊娠合併症であり,胎児・新生児に及ぼす神経学的予後へのインパクトが高いため世界的にも病態解明や予後に関して高い関心がある.しかし,妊娠中期までに胎児発育不全が明らかとなる早期発症型の胎児発育不全児において,新生児期の脳MRIに基づく小脳の各構造物も含めた詳細かつ総合的な脳の容量解析と長期的な神経発達予後との関連を調査した研究はまだない.小脳,特に小脳半球は大脳小脳連関の回路を通し認知や感情などの高次機能に関与することが明らかになってきており,認知行動異常なども伴うこれらの児において,新生児期の小脳を含めた脳構造の発達を解析する意義は深いと考えられる. 本研究では,脳MRIの容量解析の手法を用い,脳各構造物 (大脳皮質,大脳白質,大脳基底核,視床,脳幹,小脳半球,及び小脳虫部) の容量を定量する.得られた容量や各構造物の相対比を対照群と比較し,胎児発育不全児において脳の各構造物の容量にどのような変化が生じているかを明らかにする.さらに、これらが修正月齢5歳および歴年齢8歳の発達評価指数を予測する独立した因子になるかを重回帰分析及び多変量分散分析にて検討する. 本研究は東北大学病院における臨床データを解析する研究であるため,令和5年度は東北大学医学系研究科倫理委員会において本臨床研究の承認を得たのち,MPRAGE(3D-T1強調画像)法を用いて撮像された新生児脳MR画像を仮名加工データとして受領した.得られたMPRAGEシークエンスの画像を,iBEAT(https://github.com/iBEAT-V2/iBEAT-V2.0-Docker)を用いて乳児頭部MRIの大脳白質と灰白質を区分することがある程度自動で可能であることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和5年度は10例程度のMRI画像解析を予定したが,手動解析では非常に効率が悪いため,今年度はMRI解析をより効率的に進めるための方策としてiBEATを導入し,その動作確認のため時間を要した.最終的には当施設でカスタマイズできるiBEATのDocker版を導入し,MPRAGEシークエンス単独でもiBEATを用いた大脳の区分化をある程度の正確性を持って行えることを確認した.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の予備実験により,iBEATを用いて大脳組織の白質と灰白質への区分化がある程度自動化可能であることを確認できた.そこで来年度は,実際に症例群及び妊娠週数をマッチさせた対照群の早産児の頭部MR画像の解析を,脳各構造物への区分を手動との併用で効率的に行い,容量解析データを取得できる見込みである.
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