Project/Area Number |
23K07291
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
溝口 洋子 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (30750533)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | SCN / iPSC / 酸化ストレス / 小胞体ストレス / 薬剤スクリーニング / 重症先天性好中球減少症 |
Outline of Research at the Start |
重症先天性好中球減少症(SCN)は、好中球成熟障害に起因する慢性好中球減少を特徴とする遺伝性疾患である。研究代表者は、ELANE異常症患者由来iPS細胞を用いたELANE遺伝子knockout前後の好中球前駆細胞の遺伝子発現解析において、好中球分化障害に酸化ストレスが深く関与する可能性を見出している。これらの先行研究の成果に基づき本研究では、SCNにおける好中球分化障害の根幹にある病態が、酸化ストレス障害であるという仮説のもと、その検証に取り組む。さらに酸化還元関連化合物ライブラリを用いて、酸化ストレスの緩和によりSCNの好中球分化障害を克服する薬剤の同定を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
重症先天性好中球減少症(Severe congenital neutropenia: SCN)は、好中球成熟障害に起因する慢性好中球減少を臨床的特徴とする遺伝性疾患である。従来より、本症の発症に小胞体ストレスの関与が指摘されているが、その病態は依然解明されていない。骨髄において、好中球前駆細胞の成熟障害、細胞死が共通して認められるが、病態解明が進んでいない現状がある。先行研究で、SCNの一型であるELANE異常症患者由来iPS細胞を用いたELANE遺伝子knockout前後の好中球前駆細胞の遺伝子発現解析より、好中球分化障害に酸化ストレスが深く関与する可能性を見出した。本研究ではELANE異常症における好中球分化障害を克服する薬剤の同定を目的とし、272種類の小胞体ストレス関連及び酸化還元関連化合物ライブラリを用いて薬剤スクリーニングを行った。具体的にはSCN患者由来iPSCを顆粒球分化誘導し、好中球前駆細胞を採取した。これらの好中球前駆細胞を96 ウェルプレートに分注し、SCF, IL-3, G-CSFを添加しさらなる好中球分化を行った。好中球分化10日後に各compoundを添加したウェル毎の生細胞数について、代謝活性のある細胞に由来するATPを定量する方法で測定したところ、10種類以上のcompoundsにおいて、対照と比較し3倍以上のATP量の増加を認め、特定のcompoundsがELANE異常症由来顆粒球細胞回復に寄与する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既に薬剤スクリーニングを施行しておりおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
生細胞数の改善がみとめられた個々の薬剤について、さらなる検証を行う。
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