Project/Area Number |
23K07315
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森内 浩幸 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (90315234)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 川崎病 / 小児多系統炎症性症候群 / 季節性コロナウイルス / 新型コロナウイルス |
Outline of Research at the Start |
川崎病の発症誘発因子としてコロナウイルスが果たす役割について検証する。新型コロナウイルス感染の数週間後に川崎病類似の小児多系統炎症性症候群を発症することから、ある種のコロナウイルスが特定の遺伝的背景を持つ小児に、このような全身性炎症性疾患を起こす可能性を考えた。 本研究では、川崎病患児に対して、(1)新型コロナウイルスと季節性コロナウイルス4種を含む網羅的ウイルス検出、(2)全てのヒトコロナウイルスに対する抗体検査、そして(3)併行して進める別プロジェクトによる研究対象地域における小児急性下気道感染症の通年的網羅的原因ウイルス解析のデータとの照合を通じて、徹底的に仮説の検証を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
川崎病の発症誘発因子としてコロナウイルスが果たす役割について検証する。新型コロナウイルス感染の数週間後に川崎病類似の小児多系統炎症性症候群(MIS-C)を発症することから、ある種のコロナウイルスが特定の遺伝的背景を持つ小児に、このような全身性炎症性疾患を起こす可能性を考えた。本研究では、川崎病患児に対して、(1)新型コロナウイルスと季節性コロナウイルス4種を含む網羅的ウイルス検出、(2)全てのヒトコロナウイルスに対する抗体検査、そして(3)併行して進める別プロジェクトによる研究対象地域における小児急性下気道感染症の通年的網羅的原因ウイルス解析のデータとの照合を通じて、徹底的に仮説の検証を行う。 (1)2024年3月末までの時点で川崎病患児106人から疫学・臨床情報を集めるとともに、鼻咽頭スワブ及び血清検体を採取した。(2)網羅的ウイルス検出のために鼻咽頭スワブから DNA/RNAの抽出を終了した。マルチプレックスPCRのパイロット研究を終了し、検体の検査を行う準備中である。血清から Luminexシステムで抗体パネルの測定を行う準備中である。(3)同時期の小児急性下気道感染症入院患児の鼻咽頭スワブからのウイルス検出結果についてはデータの解析を行なっているところである。 なお、本研究とは別にMIS-C及びCOVID-19関連川崎病の全国調査にも携わっているが、日本国内の症例は海外と比べてMIS-Cの病態が川崎病に近いことが分かってきており、こちらの研究成果も併せて考察することで、病態の理解を深められる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
106症例はコロナウイルスが川崎病発症のトリガーとなり得るかどうかを検討する上で十分な数であると考えている。 既にマルチプレックスPCRやLuminexシステムによる抗体パネル測定のパイロット研究が完了しており、いつでもその結果を出す段階に来ている。 本年度中に、疫学・臨床データに上述のラボデータを加えて解析していくことは十分可能であり、概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
マルチプレックスPCRや抗体パネルの結果によって、複数のウイルスがトリガーとして同定された場合、それらが疫学・臨床的に何らかの特徴があるかどうかを検討することになるだろう。 研究分担者として関わっているMIS-C及びCOVID-19関連川崎病の全国調査において、オミクロン株になってMIS-Cの発症頻度が減り、重症度も低下していることが分かっており、また国内においてはMIC-Sの臨床像が川崎病にかなり被っていることも判明している。これを受けて、コロナウイルスとMIS-Cや川崎病との関わりについて考察していくことが必要になると考えている。
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