消化器内視鏡治療技術におけるアルギン酸ハイドロゲルの応用
Project/Area Number |
23K07346
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 桂子 北海道大学, 大学病院, 助教 (60791952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒川 孝幸 北海道大学, 先端生命科学研究院, 教授 (40451439)
渡邊 祐介 北海道大学, 大学病院, 特任講師 (90789405)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | アルギン酸ナトリウム / キトサン / ハイドロゲル / ESD / 瘻孔閉鎖 |
Outline of Research at the Start |
キトサン配合のアルギン酸ハイドロゲルを、①潰瘍保護機能をもつESD局注用ゲル、あるいは②瘻孔閉鎖用治療用ゲルとして目的を達成しうる条件に最適化し、生体豚を用いてその有用性、安全性を評価する。Vitro実験では、①においてはESDに必要な粘膜挙上効果、潰瘍の表面を被覆するのに必要な均一性、硬度、弾性、また、Na存在下で容易に崩壊しない耐久性、酸、塩基への耐久性、消化酵素非透過性を評価し、②においては局注により瘻孔周囲を持続的に膨化密着させる硬度、弾性、耐久性を評価する。Vivo実験では実際の効果、手技への影響、さらに、有用性の組織学的な証明、組織治癒への影響などを評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
Ex vivo ①ゲルの均一性を証明するため、力学試験機を用い、作成したゲルの複数個所の硬度を測定し、ヘルツモデルを用いて弾性率を求め、同一サンプル内での弾性率のばらつきを求め、キトサン配合のゲルが最も適していた。②酸塩基、ナトリウム環境下で耐久性試験、消化酵素の透過性試験を行った。この結果、当該ゲルは酸塩基環境下、ナトリウム環境下で崩壊しづらく、消化酵素を遮断する効果があることを証明した。 In vivo 1.十二指腸ESDモデルでの検討 外科と共同し、全身麻酔下に腹部を切開、胃に瘻孔を作成してscopeを挿入し、十二指腸深部でのESDを行った。15-20kgの4匹の生体豚の十二指腸にESDを行い、3週目に臓器を取り出し3週目のモデルを作成した。また手技や潰瘍形成、治癒比較のために胃にも同様の手技を施しモデルを作成し、それぞれの潰瘍の縮小率、および病理学的検討を行った。結果、当該ゲルを使うと粘膜挙上が強く長時間持続した。しかし、手技簡便性に関してはゲルの硬さなどの最適化が必要と思われた。治療後の潰瘍において、組織学的には3週目には上皮化がみられ病理学的には潰瘍治癒の過程に悪影響を与えていなかった。 2. 外科縫合不全モデルでの検討 4匹の生体豚を用い、Day0に腹腔鏡下に縫合不全モデルを作成した。Day1に内視鏡的に瘻孔部粘膜をAPCで軽く焼灼した後、周囲組織にアルギン酸ナトリウム(1液)、キトサン配合乳酸カルシウム溶液(2液)を局注して膨隆させ、瘻孔を密着閉鎖した。Day22に解剖を行い、組織学的な瘻孔閉鎖、治癒の状態を確認した。全例、局注で容易に瘻孔周囲組織を膨隆させることができ、衰弱なく屠殺日まで経過した。標本の肉眼観察で瘻孔は閉鎖しており、病理組織学的には断裂した固有筋層の周囲に成熟した膠原繊維を形成し瘻孔を閉鎖しており、永久閉鎖に導くことが証明された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Ex vivo研究は予定通り進んだ。 In vivo研究もほぼ順調に進展しているが、研究人員不足や動物実験室の都合により、ペースダウンした面がある。 瘻孔閉鎖に関しては、論文作成まで進むことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究人員確保が望まれるが、研究に対する部署の協力と理解が得られづらく、これに関しては本研究におけるメンバーの努力でどうにかなるものではなく、少人数でできる範囲とスピードで行っていくしかない。 現時点での成果を国内および海外学会で発表をする。 今後、これまでの摘出検体から得られた標本をより詳細に病理学的検討を行いたい。十二指腸におけるコントロールとして従来品のみを用いたESD、胃および十二指腸における安全性試験(各薬液の局注による組織学的変化)、各濃度を変更し手技有用性・簡便性の追求を行っていきたい。 そのうち令和6年度は、病理学的追加検討と、可能であれば十二指腸コントロール2匹、安全性試験2匹程度を行いたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)