線維芽細胞系譜追跡によるクローン病線維化の起源解明
Project/Area Number |
23K07349
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山田 篤生 東京大学, 医学部附属病院, 病院診療医(出向) (80534932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井原 聡三郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60770039)
早河 翼 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60777655)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 炎症性腸疾患 |
Outline of Research at the Start |
クローン病(CD)は炎症性腸疾患(IBD)の一つで、腸管の慢性炎症や線維化を特徴とする難治疾患である。生物学的製剤など新規治療薬の導入により抗炎症治療は進歩したが、腸管線維化は抑制できず高度線維性狭窄をきたし外科切除となる症例も多い。CD治療は炎症を抑えるだけでは不十分で、線維化を予防する新規治療法の開発が望まれる。そこで本研究はCD線維化治療の開発に先駆けてCD線維化の進展機序の解明を目指す。特に腸管免疫制御を司る樹状細胞がCD線維化に関与しているかどうか検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
クローン病は炎症性腸疾患の一つで、腸管の慢性炎症や線維化を特徴とする難治疾患である。生物学的製剤など新規治療薬の導入により抗炎症治療は進歩したが、腸管線維化は抑制できず高度線維性狭窄をきたし外科切除となる症例も多い。クローン病治療は炎症を抑えるだけでは不十分で、線維化を予防する新規治療法の開発が望まれる。そこで本研究はCD線維化治療の開発に先駆けてクローン病線維化の進展機序の解明を目指す。我々の今迄の検討結果を含めると、樹状細胞の機能障害が生じると粘膜障害・炎症細胞浸潤・線維化・dysbiosisなどが発生してクローン病増悪を引き起こすと考えられ、クローン病線維化の発症機序に腸管樹状細胞が関与していると推測している。そこで本研究では、樹状細胞と線維芽細胞との相互作用に着目して解析を行うため、線維芽細胞レポーターCol1a1-GFPマウスと樹状細胞特異的遺伝子改変マウス(CD11c-Cre;LSL-DTR-tomato)を現在交配中である。今後はこの交配マウスを用いて樹状細胞が繊維芽細胞に与える影響に関してRNAシークエンス解析等を検討している。また、クローン病線維化マウスモデルとしてはEDTA注腸およびブラッシングによりマウス腸管に線維性狭窄を誘発できることを本研究の中で見出した。特にこのEDTA注腸を用いたクローン病線維化マウスモデルはEDTA注腸処置を実施した日から起算して線維化の過程を経時的に評価できる点が実験系として優れていると考えている。今後このモデルを用いて実験を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究ではクローン病線維化の起源解明として、線維芽細胞と他免疫細胞との相互作用に着目して研究を進めている。本年度は、線維芽細胞レポーターCol1a1-GFPマウスと樹状細胞特異的遺伝子改変マウス(CD11c-Cre;LSL-DTR-tomato)を現在順調に交配中であり、今後は樹状細胞が繊維芽細胞に与える影響に関してRNAシークエンス等を用いて解析が可能な状態になることが期待される。CD線維化マウスモデルとしては新規にEDTA注腸およびブラッシングによりマウス腸管に線維性狭窄を誘発できることを見出しており、今後の検証実験に利用できる。
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Strategy for Future Research Activity |
交配中の各種マウスモデルを用いて、粘膜障害・炎症細胞浸潤・線維化における樹状細胞の機能解明を目指す。まずはCD11c-Cre;LSL-DTR-tomatoマウスモデルを用いて樹状細胞を特異的にアブレーションまたは遺伝子改変を行い、粘膜障害・炎症細胞浸潤・線維化の各病変部における樹状細胞の特徴を調べる。病変部の組織、あるいはFACS/MACSにて分離抽出した特定細胞分画や単細胞を用いてRNAシークエンス解析を行うことで、病変での樹状細胞の発現プロファイルを解析する。それらの結果から得られた遺伝子や分子に着目し、in vitroで樹状細胞や線維化病変起源細胞に遺伝子改変や阻害剤投与を行い、線維化が抑制されるかどうか検討を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)