Project/Area Number |
23K07367
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
桑谷 将城 北海道大学, 大学病院, 講師 (50431375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 孝平 北海道大学, 薬学研究院, 助教 (40907771)
川久保 和道 北海道大学, 大学病院, 助教 (80633578)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 膵癌 / 光免疫療法 / 癌関連線維芽細胞 / 内視鏡 |
Outline of Research at the Start |
抗体/低分子化合物とIR700の複合体を用いる光免疫療法(PIT)を応用して、本研究では、膵癌細胞と癌関連線維芽細胞(CAF)の両者を標的とした内視鏡的二重PITの開発を目指す。膵癌細胞およびCAFに結合する抗体/低分子化合物を検証後、SCIDマウス皮下で形成したヒト膵癌細胞とCAF由来の腫瘍に対して、抗体/低分子化合物-IR700複合体を静注後に内視鏡用光照射デバイスを用いて二重PIT効果を実証する。内視鏡的二重PITの免疫学的効果の解析を行うため、膵癌細胞とCAFを移植した免疫機構を有する担癌モデルマウスにて検討する。以上により、低侵襲かつ有効性の高い膵癌治療法の確立を最終的に目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
方法:ヒト膵癌細胞株(Panc04.03,Capan-1,SUIT-2),癌関連線維芽細胞(CAF)前駆細胞とされるヒト膵癌由来膵星細胞(hPSC-5),マウス膵癌細胞株(PAN 02)を標的細胞とした.膵癌細胞に結合性を有するレクチンrBC2LC-N,抗ヒト/マウスfibroblast-associated protein(FAP)抗体,IRDye700DX NHS esterを用いて複合体を作製し,cetuximab-IR700複合体(Akalux)と代謝拮抗薬gemcitabineも使用した.蛍光顕微鏡下で複合体の結合とNIR-PITでの細胞死を定性的に評価し,flowcytometryで定量的評価を行った.ヒト膵癌細胞株とhPSC-5,もしくはPAN 02をマウス皮下に移植した腫瘍モデルを作成し,NIR-PIT効果を確認した. 結果:蛍光顕微鏡下およびflowcytometryにおける検証では,rBC2LC-N-IR700はPanc04.03,Capan-1に良好に結合し,NIR-PITによって細胞死が得られた.Akaluxと各膵癌細胞株との結合性は低く,NIR-PITでの細胞死は得られなかった.一方で抗FAP抗体-IR700はhPSC-5に僅かに結合したが,NIR-PITでの有効な細胞死は得られなかった.各膵癌細胞株とhPSC-5を混合した腫瘍モデルにおいて,rBC2LC-N-IR700を用いたNIR-PITで著明な治療効果はみられたが,抗FAP抗体-IR700の上乗せ効果はなく,Akaluxを用いたNIR-PITの治療効果はみられなかった.PAN 02を皮下移植したモデルに対してgemcitabine投与と抗FAP抗体-IR700によるNIR-PITを行ったところ,抗FAP抗体-IR700の治療上乗せ効果がみられた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
CAF前駆細胞とされるヒト膵癌由来膵星細胞、hPSC-5細胞とhPSC-14細胞をそれぞれ単独で培養したところ、後者ではCAF認識抗体とされる抗FAP抗体の結合が見られず、前者では抗FAP抗体との結合がみられるものの、十分ではなかった。従って、hPSC-5細胞をCAFとして、数種類の膵癌細胞株との組み合わせ培養実験を行い、より効率的に抗FAP抗体が結合するための条件設定を行う必要性が生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
内視鏡用光(NIR)照射デバイスを用いた生体内での二重光免疫療法(PIT)効果の検証:内視鏡用光照射デバイスに関しては、本研究とは別に開発が進んでおり、ブタを用いた実用性(胆管留置、胆管内腔光照射、照射後の胆管の病理学的検討)の検証は概ね済んでおり、今後はマウス腫瘍モデル(ヌードマウス、SCIDマウス背側皮下への膵癌細胞および癌関連線維芽細胞接種モデル)において、同デバイスによるPIT効果を行う予定である。
PIT効果のがん免疫活性化機序の確認:C57BL/6マウスの背側皮下に同系統マウス膵癌細胞株を接種したモデルを作成し、PIT後に病理学的検討を行う。PIT後と無治療の腫瘍組織の免疫染色を行い、樹状細胞、CD8陽性細胞の集簇、分布、IFN-γ量を比較する。また、血清中のIFN-γ, IgG, IL-4, -5, -6, -10値をPIT後と無治療マウスで比較する予定である。
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