Project/Area Number |
23K07379
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
|
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
大平 弘正 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90274951)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | 自己免疫性肝炎 / タンパク質マイクロアレイ / 自己抗体 |
Outline of Research at the Start |
自己免疫性肝炎(AIH)では、疾患特異的マーカーの同定や病態解明ならびに治療抵抗例に対する治療法の開発が急務となっている。本研究では、ヒトタンパク質マクロアレイ技術を用いて抗体プロファイリングを行い、AIHに特異的な自己抗体を網羅的に解析し診断に寄与する新規自己抗体を同定することを目的とする。AIHに対する疾患特異的な自己抗体の発見によって、確定診断能の向上と早期治療導入による予後改善が期待される。さらに、新規自己抗体による免疫病態への関与が明らかになれば、病態解明や新たな治療法の開発に繋がることとなる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、これまで継続して検討してきたAIHにおける自己抗体に関する研究において、新たに本学で開発されたヒトタンパク質マクロアレイ技術を用いて抗体プロファイリングを行い、AIHに特異的な自己抗体を網羅的に解析し診断に寄与する新規自己抗体を同定することを目的とする。本年度は、タンパク質マイクロアレイ解析を富士フィルム和光純薬株式会社(解析は本学医療ー産業TRセンター)へ委託して実施した。同意の得られた治療開始前のAIH患者血清3検体を用いた。これまですでに解析症例AIH5例、PBC5例、健常者10例の解析データから候補抗原蛋白を6種類選択した。その中で抗原蛋白Xに対してELISA法による抗X抗体の測定系を確立した。検体としてAIH患者血清68検体と疾患対照は薬物性肝障害血清27検体、健常人血清26検体を用いた。ELISAの結果、AIH血清は薬物性肝障害患者血清、健常者血清と比較し有意にX抗体価の上昇しており、AIHの診断に有用であることが示された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2024年度計画であるAIH患者血清からタンパク質マイクロアレイ解析を実施し、これまでの解析データと併せて、AIHに特異的な自己抗体の候補蛋白抗原を6候補発見することができた。さらにこの中からX抗原蛋白を用いてELIZA系を開発し、抗X抗体につてAIH血清、疾患対照血清、健常者血清で比較検討し、AIH患者における臨床的有用性を確認することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
抗X抗体のELISA測定系において、さらなる特異性を向上させるために抗原蛋白の種類や2次抗体の変更、測定時間、希釈倍率の検討を進めていく予定である。また、肝組織におけるX蛋白の発現について、AIH、対照患者において免疫染色を行い発現細胞を確認する。さらに、他の候補蛋白抗原についてもELISA測定系を確立し、その診断有用性について検討していく予定である。
|