Project/Area Number |
23K07415
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉村 大士 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (90882233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 浩文 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30322184)
横山 雄起 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60615714)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | SOX2 / 癌幹細胞 / Sox2 |
Outline of Research at the Start |
癌幹細胞の未分化性を維持する分子としてSox2に着目し、以下の研究を行う。Sox2-GFPマウスを化学発癌させた大腸腫瘍のSox2陽性細胞と陰性細胞のシングルセル解析を行った結果、Sox2陽性細胞で高発現する遺伝子は246個存在した。今後、文献検索とデータベース検索によって候補を絞り込み、細胞実験によってステム性を証明することで、Sox2を指標とした新規の癌幹細胞マーカーの取得を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
先行研究で1個からマウスに腫瘍を造るスーパー癌幹細胞を樹立し、マウスにできた腫瘍の遺伝子発現解析を行うと、Sox2 (SRY(sex determining region Y)-box2) が2万遺伝子中のトップ5にあがってきた。Sox2-GFPマウスを化学発癌させた大腸腫瘍のSox2陽性細胞と陰性細胞をセルソーターで分取し、PCRで既存の癌幹細胞マーカーを測定するとLgr5, CD133, Dclk1などいずれのマーカーもSox2陽性分画で大きく高発現していたことから、Sox2は癌幹細胞がひとつの細胞から癌組織を形成するときに癌幹細胞の未分化性を維持するために発現増加し、癌幹細胞の直接的なドライバー遺伝子ではないにしても、癌幹細胞を映し出す良いマーカーとなると考えた。本研究では、マウス大腸腫瘍のシングルセル解析で同定したSox2陽性分画で高発現する遺伝子から文献検索とデータベース検索によって候補を絞り込み、幹細胞性を証明する実験を行うことで新規の癌幹細胞マーカーを見出すことを目的とした。その際、新規癌幹細胞遺伝子の発現レベルが、既存の癌幹細胞マーカーの発現と相関するという点と、正常細胞では精巣以外には発現がみられないcancer testis antigen (CTA)との関連性という2点を加味して絞り込みを行った。これまでに3個以上の新規癌幹細胞マーカー候補の絞り込みを行い、いずれも大腸癌細胞のスフェロイド培養で継代を重ねるごとに発現レベルの上昇がみられたこと、大腸癌臨床サンプルのスフェロイド培養でも発現亢進がみられたことから、癌幹細胞マーカーとしての妥当な結果が得られつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Sox2陽性細胞で過剰発現する候補遺伝子246個の中から活動期癌幹細胞マーカーであるLGR5に関連する遺伝子群、CTAに関連する遺伝子が複数個 候補マーカーとして挙がっている。大腸癌細胞株のスフェロイド培養系や臨床サンプルこでの検証でもよい裏付けはとれていることから進捗は順調であるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
絞り込んだ分子の遺伝子の強制発現、ノックダウン系を作製し、癌幹細胞性を検証する各種実験を順次進めてゆく。これらは以下の実験を含む。スフェロイド形成、ステムマーカー発現、抗癌剤抵抗性、活性酸素種(ROS)の低下、マウスでの造腫瘍性など。
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