Project/Area Number |
23K07453
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
下平 陽介 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (20777982)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | TL1A / ミトコンドリア / 腸管上皮細胞 |
Outline of Research at the Start |
TL1A-DR3は、炎症性腸疾患において重要な役割を果たしている。申請者が腸管上皮細胞における新たなTL1A-DR3の役割を発見したことにより、既報の結果から説明のつきにくかった腸炎におけるTL1A-DR3の役割に関する矛盾点が説明可能となった。その後の研究でTL1Aがミトコンドリア機能に影響する可能性を見出したが、TL1A-DR3が腸炎にどのように関わるかは未だ明らかではなくさらなる検討が必要である。申請者は、腸管上皮細胞におけるTL1A-DR3の機能をミトコンドリアに焦点をあて検討しその分子メカニズムを探ることで、IBDにおける腸炎のメカニズムを一部明らかにできるものと考えた。
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Outline of Annual Research Achievements |
大腸癌培養細胞CaCO2に対しrTL1Aを負荷し、ミトコンドリアの局在、構造、膜電位、スーパーオキサイドの変化を蛍光標識し共焦点顕微鏡で経時的に観察したが、明らかな変化を見出せなかった。 潰瘍性大腸炎患者の生検検体を用い大腸粘膜のmRNA発現を検討し内視鏡的重症度、臨床的重症度、使用薬剤との関連の解析を行ったところ、軽度の炎症を認める群(Mayo endoscopic score(MES) 1)で最もTL1Aの発現が高く、炎症なし群、中等度、強度の炎症を認める群に比し有意に高かった。臨床的低活動性群(pMayo スコア3以下)と比較し活動性群(pMayo スコア4以上)で、TL1A発現が有意に低かった。初発時にMES 1であったものはMES 2、3の活動性が高い群と比較してTL1A発現が有意に高かった。寛解導入治療前後での比較では、治療後にTL1A発現は1.9倍と増加していた。生物学的製剤、低分子化合物の使用とTL1Aの発現に相関は認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞実験と臨床検体を用いた検討を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度より所属施設での運用が開始された高分解能質量分析装置ZenoTOF7600システム(SCIEX社)を用い高精度な分子発現の解析が可能になったため、ミトコンドリア分画での発現につきプロトコルの最適化を行っている。今後、網羅的解析によりrTL1A投与による代謝物タンパク発現量の変化を検討することでミトコンドリア関連分子の変化を検討する。 ミトコンドリアの局在、構造、スーパーオキシドに関しては蛍光標識で行った実験では差を認めなかったため、引き続きミトコンドリアの機能、アポトーシス、マイトファジーとの関連につきELISA、Western blottingなど異なる手法での検討をすすめる。 臨床検体の検討ではさらにミトコンドリア 関連遺伝子に関する発現検討を行う。
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