Project/Area Number |
23K07544
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
中西 千明 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 客員研究員 (80623660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大宮 茂幹 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (40920260)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | ダノン病 / iPS 細胞 / ハイスループットスクリーニング / IPS細胞 / 薬剤スクリーニング |
Outline of Research at the Start |
本研究は、女性X連鎖性遺伝性疾患であるダノン病患者から樹立したiPS細胞由来心筋細胞を用いて同疾患に対する治療標的または治療薬を、薬剤ライブラリーを用いてHigh thoughput screeningを行うことで網羅的に探索および同定し、さらには他のX染色体関連疾患に対する治療標的を同定する新たな戦略を提案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
X連鎖性遺伝性疾患を有する女性患者は、男性と比較してその症状が軽症であると考えられているが、臨床的にはその重症度は様々である。この主な理由として、女性はX染色体を2 本有し、片方のX染色体が細胞毎にランダムに不活性化されていることが考えられている。ダノン病の原因はライソソーム膜に存在する Lamp2蛋白質をコードしているX染色体上のLamp2遺伝子の変異にあると明らかにされた。Lamp2蛋白質は、オートファゴソームとライソソームの融合に必須の分子であるため、同遺伝子の変異によりオートファゴソームとライソソームの融合が阻害され、細胞内に自己貪食空胞が蓄積し、臓器障害に至ると考えられている。ダノン 病は、病態解明が十分なされていないため根本的な治療法が確立されておらず、対症療法を施すのみとなっているのが現状である。 そのため、多方面からダノン病に対する治療薬 開発を試みることが重要であると考えられる。当該年度には、創薬ハイコンテント・ハイスループットスクリーニングに用いるダノン病iPS細胞由来心筋細胞の獲得とその細胞が本研究に用いることができるかを検討した。iPS細胞から心筋細胞へ分化する方法に関しては過去に報告されている方法を用いた(Cell Stem Cell. 2020 ;27 (1) )。その結果、正常Lamp 2遺伝子が発現している Danon-iPS-CMs-WTと正常 Lamp 2 が発現してないDanon-iPS-CMs-Mutを獲得し、Baculovirus およびAutophagy Tandem Sensor RFP-GFP-LC3B( Thermo Fisher Scientific )を用いてTag RFP-eGFP-LC3Bを各心筋細胞に遺伝子導入し、ハイコンテント・ハイスループットスクリ-ニングを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Danon-iPS-CMs-WTに比しDanon-i PS-CMs-Mut の 1細胞あたりmature AVs数は、70- 80%低下していたが、我々の行った実験では 10%程の低 下に留まることもあり、再現性良く両群間の差を認めることができなかった。また、Tag RFP-eGFP-LC 3Bの導入効率が 30%と低く、撮影する視野数が 1ウエルあたり241視野と多くなることが予想された。予備的検討から、撮影のために1ウエルあたり約 88分、98プレートでも1枚あたり約13 時間要すると予想され、大規模スクリーニングには適さないと判断し、オートファジー活性の評価方法を変更することとした 。以下に示すようにダノン病 iPS細胞にオートファジー活性依存性に貪食空胞の蛍光色を変化させる遺伝子を導入しておき、同細胞を心筋細胞へ分化さる。それら心筋細胞内のオートファジー活性をtandem fluorescent-tagged LC3 assayにて評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
遺伝子導入効率の改善と心筋細胞特異的に解析するために、Danon-iPSCsにCRISPR/ Cas9を用いて Human cTNT promoterの制御下でmTagRFP( RFPの一種 )-mWasabi( GFPの一種) -LC3を発現する遺 伝 子 (Human cTNT promoter- mTagRFP-mWasabi- LC3 )をノックインした 。 心筋細胞に分化した後、恒常的にmTagRFP-mWasabi-LC3を発現する方法に改善を行う。Human cTNT promoter-mTag RFP-mWasabi-LC3は、Danon-iPSCsのゲノム DNA上に存在するAAVS1と呼ばれるセーフハーバー領域に挿入する。電気穿孔法にてCas9蛋白質gRNA複合体 (RNP:Ribonucleoprotein )と同遺伝子を導入する。これらの改善点を行い、心筋細胞得意的に蛍光色素を発現させ、研究の再現性の改善を試みる。
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