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オキソ脂肪酸がつなぐ「脳・こころ」ストレスと動脈硬化疾患

Research Project

Project/Area Number 23K07577
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 53020:Cardiology-related
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

篠原 正和  神戸大学, 医学研究科, 教授 (80437483)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Keywordsストレス / 動脈硬化 / 脂質代謝物 / ストレス応答 / 動脈硬化疾患
Outline of Research at the Start

本研究では、①動脈硬化疾患症例ならびに健診症例の血液検体バンク解析によって血中オキソ脂肪酸と疾患との関連を評価すること ②ストレスによって増悪するマウス血管病変モデルを用いて、その病変増悪メカニズムを解明すること ③ストレスによって変動するオキソ脂肪酸の生理活性・作用メカニズムを解明すること ④ストレスによる血中オキソ脂肪酸変動のメカニズムを解明することを目指す。

Outline of Annual Research Achievements

近年「脳・こころ」ストレスが様々な疾患のリスクとなることが明らかとなりつつある。これまでの我々の研究で、血中のオキソ脂肪酸が「脳・こころ」ストレスによって減少し、炎症性疾患と関連している可能性を見出した。本研究ではオキソ脂肪酸と動脈硬化疾患との関連性を解き明かすことを学術的「問い」とした。オキソ脂肪酸は主に多価不飽和脂肪酸が酸化される過程で産生される求電子性を持った代謝物で、様々な分子のシステインと結合し、その機能を制御する可能性が示唆されている。
本研究では ①動脈硬化疾患症例ならびに健診症例の血液検体バンク解析によって血中オキソ脂肪酸と疾患との関連を評価すること ②ストレスによって増悪するマウス血管病変モデルを用いて、その病変増悪メカニズムを解明すること ③ストレスによって変動するオキソ脂肪酸の生理活性・作用メカニズムを解明すること ④ストレスによる血中オキソ脂肪酸変動のメカニズムを解明することを目的とする。
【研究計画1】血液検体バンク解析による血中オキソ脂肪酸4-oxoDHAと動脈硬化疾患との関連の検討
これまでの健診受診者血液検体解析によって、抑うつスコアと血中DHA由来オキソ脂肪酸4-oxoDHA濃度が逆相関していることを見出したが、これらは健診症例での解析であるため、動脈硬化疾患とオキソ脂肪酸4-oxoDHAとの関連は明らかにされていない。本研究では、神戸大学循環器内科にて実施されている動脈硬化疾患血液検体バンクを用いて血中オキソ脂肪酸解析を実施し、すでにデータ取得されている健診症例検体と比較することで、血中オキソ脂肪酸と動脈硬化疾患との関連を検討する。本研究1-2年目に実施する計画であり、現在順次解析が進行中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2020年度より、健常者集団において、抑うつ状態に相関して変動する可能性のあるヒト血中脂質代謝物の解析を進めてきた。最近になって自己評価式抑うつ性尺度アンケートスコアと逆相関を示す脂質代謝物4-oxoDHAが見いだされ、同代謝物の抗炎症作用も認められつつある。さらにマウスに対する拘束ストレス負荷により、血中同代謝物濃度が減少することから、本研究申請の着想に至った。予備実験の段階では、研究計画いずれも仮説を肯定する傾向が得られており、また関連する臨床研究計画書、動物実験計画書も承認が得られており、本申請内容に沿って研究を開始する準備状況が整っている状況であった。本学循環器内科、疫学分野ならびに質量分析総合センターで日々の研究活動に取り組んでおり、研究遂行に必要な研究施設・設備には問題ない。【研究計画1】で用いる血液検体はすでにバンク化されており、研究開始後直ちに解析開始できる状況であり、研究試料の確保も問題ない。また研究協力者として本学循環器内科・疫学分野大学院生それぞれ1名、技術補佐員2名が加わり、研究人員も確保できており、本申請に必要とされる研究環境には問題ない状況で研究を開始しており、2023年度初頭より、おおむね順調に研究を進展させることができたと考える。

Strategy for Future Research Activity

【研究計画2】ストレスによって増悪するマウス血管病変モデル:そのメカニズムの解明
ストレスによって増悪するマウス血管病変モデルを用いて、その病変増悪メカニズムの解明を行う。血管組織を用いた免疫組織学的解析により接着因子の発現・好中球の浸潤程度等を評価し、ストレスによる病変増悪ならびに4-oxoDHAによる治療効果のメカニズムを解明する。本研究2年目に実施する計画である。
【研究計画3】ストレスによって変動するオキソ脂肪酸の生理活性・作用メカニズムの解明
4-oxoDHA投与が血管リモデリング病変の改善に著効する可能性が示唆されたため、我々はまず血管内皮細胞における4-oxoDHAの生理活性・作用メカニズムの包括的解析に取り組む。Nrf2-AREパスウェイ下流での蛋白発現、レドックス、炎症反応制御の解明を進める計画である。本研究2-3年目に実施する計画である。
【研究計画4】ストレスによる血中オキソ脂肪酸変動メカニズムの解明
拘束ストレスモデルにてマウス血漿中の脂質代謝物を解析すると、健診受診者血液検体解析と同様に、ストレス負荷によって血漿中4-oxoDHA濃度が有意に低下していた。4-oxoDHAは、DHAから、5-リポキシゲナーゼの働きにより産生されることから、ストレス負荷によって5-リポキシゲナーゼ発現が低下することが予想される。5-リポキシゲナーゼ発現の変動評価、さらにストレス負荷で体内に増加するストレス応答ホルモン(モノアミン群、コルチゾール等)のいずれが5-リポキシゲナーゼ発現を制御しているのか、in vivo modelならびに培養細胞を用いた解析を通して解明を進める。本研究2-3年目に実施する計画である。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2024

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 2 results)

  • [Journal Article] Stress-induced stenotic vascular remodeling via reduction of plasma omega-3 fatty acid metabolite 4-oxoDHA by noradrenaline2024

    • Author(s)
      Nishimori Makoto、Hayasaka Naomi、Otsui Kazunori、Inoue Nobutaka、Asakura Junko、Nagao Manabu、Toh Ryuji、Ishida Tatsuro、Hirata Ken-ichi、Furuyashiki Tomoyuki、Shinohara Masakazu
    • Journal Title

      Scientific Reports

      Volume: 14 Issue: 1 Pages: 4178-4178

    • DOI

      10.1038/s41598-024-54867-3

    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] Chronic stress alters lipid mediator profiles associated with immune-related gene expressions and cell compositions in mouse bone marrow and spleen2024

    • Author(s)
      Horikawa Io、Nagai Hirotaka、Taniguchi Masayuki、Chen Guowei、Shinohara Masakazu、Suzuki Tomohide、Ishii Shinichi、Katayama Yoshio、Kitaoka Shiho、Furuyashiki Tomoyuki
    • Journal Title

      Journal of Pharmacological Sciences

      Volume: 154 Issue: 4 Pages: 279-293

    • DOI

      10.1016/j.jphs.2024.02.010

    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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