Project/Area Number |
23K07612
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
皆川 俊介 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (70468685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒屋 潤 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90468679)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 細胞老化 / 気管支喘息 / オートファジー / Senotherapy |
Outline of Research at the Start |
加齢に伴う難治化は病態解明を含め喫緊の検討課題である。老化関連疾患においては老化細胞の増加が、老化関連分泌現象(SASP)を介して病態悪化に寄与すると考えられており、現在細胞老化を標的としたSenotherapyの開発が進んでいる。我々はp16発現細胞を選択的に標識、除去できるマウスを使用し、老化喘息モデルを作成することで、気道過敏性と炎症に与える細胞老化の役割を解明する。難治性気管支喘息病態における細胞老化の役割を解明し、最終的には加齢と関連した難治性喘息の新規治療法として、Senotherapy開発の手がかりを得るための研究である。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年の治療法の進歩により、気管支喘息による死亡者数は減少している。しかしながら難治性喘息の治療は依然臨床的に重要で、特に加齢に伴う難治化は病態解明を含め喫緊の検討課題である。老化関連疾患においては老化細胞の増加が、老化関連分泌現象(SASP)を介して病態悪化に寄与すると考えられており、現在細胞老化を標的としたSenotherapyの開発が進んでいる。加齢に伴う喘息病態の難治化にも細胞老化の亢進が関与する可能性が示唆されているが、その実際は明らかにされていない。今回我々はp16発現細胞を選択的に標識、除去できるマウスを使用し、老化喘息モデルを作成することで、気道過敏性と炎症に与える細胞老化の役割を解明する。さらに培養気道上皮細胞を用いた検討を行うことで、細胞老化の役割の詳細を明らかにする。難治性気管支喘息病態における細胞老化の役割を、その機序を含め解明し、最終的には加齢と関連した難治性喘息の新規治療法として、Senotherapy開発の手がかりを得るための研究である。 当該年度では、主に肺手術検体から分離した気道上皮細胞(HBEC)を用いて実験を行った。ハウスダストマイト刺激HBECにおけるp16、ATG5、IL-8、TSLP、IL-33の発現量をP3:3継代とP7:7継代で比較した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
結果 p16レベルは、継代の増加とともにHBECで上昇し、HDM刺激によりさらに上昇した。P3HBECsと比較して、P7HBECsでは、基底状態でもHDM刺激に応答しても、ATG5レベルは低い傾向にあった。TSLPとIL-33は一貫した結果を示さなかったが、IL-8の発現レベルはP7HBECで有意に増強され、HDM濃度依存的に増強された。 考察と結論 これらの所見は、アレルゲン刺激により高齢者の細胞老化が促進される可能性を示唆しており、これはオートファジー活性の低下に起因すると考えられる。アレルゲン刺激によって誘導される細胞老化の亢進は、高齢者における非タイプ2炎症と関連し、難治性喘息を引き起こす可能性がある。高齢者における不十分なオートファジーと非タイプ2炎症との直接的な関連については、in vitro細胞培養とin vivoマウスモデルの両方を用いて調査中である。
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Strategy for Future Research Activity |
1.老齢マウスと若年マウスを用いたHDM刺激実験 2.p16Ink4a-CreERT2-tdTomatoマウスを用いて喘息マウスモデルにおける老化細胞の出現を若年マウス(8週齢から12週齢)と高齢マウス(52週齢から60週齢を用いて比較検討する。 3.p16発現老化細胞を可視化および選択的に除去できるマウスモデルを用いた検討: p16Ink4a-CreERT2-DTR-tdTomatoの高齢マウス(52週齢から60週齢)を用いてp16老化細胞除去の有無で気道抵抗を比較検討する. p16老化細胞の定期的な除去のため8週齢から週2回タモキシフェン(80mg/kg)とジフテリアトキシン(25mg/kg)の腹腔内投与を行い、コントロール群では同量のPBSを投与する。 4.高齢者由来のHEBCと成人由来のHBECを用いて、AirLiquid Interfaceを作成し、HDMおよびIL-13の暴露実験を行う。
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