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KRAS変異陽性肺癌の進展に関わる分子機構の解明と新規治療法の開発

Research Project

Project/Area Number 23K07645
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
Research InstitutionGunma University

Principal Investigator

砂長 則明  群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (70400778)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Keywords肺癌
Outline of Research at the Start

KRAS変異は非小細胞肺癌(NSCLC)における主要ながん化責任変異である。KRAS-G12C変異を標的とした治療薬の開発が進む一方で、非G12C変異を有するNSCLCの治療法は未だ確立されていない。本研究では非G12C変異型KRASを標的としたRNA干渉ベクターや、非G12C変異型KRAS発現ベクターを用いて、NSCLCにおける非G12C変異型KRAS阻害の抗腫瘍効果を検証するとともに、非G12C変異型KRASにより制御される遺伝子群やシグナル伝達経路を同定することにより、KRAS非G12C変異NSCLCに対する新規治療法や予後予測バイオマーカーの開発をめざす。

Outline of Annual Research Achievements

当研究室で保管しているKRAS非G12C変異陽性非小細胞肺癌(NSCLC)細胞株H441(G12V)、A427(G12D)、H2009(G12A)、H1573(G12A)、A549(G12S)、H157(G12R)に加えて、ATCCよりSK-LU-1(G12D)を購入し、細胞培養実験を行った。野生型KRAS、非G12C変異型KRAS(G12V、G12D、G12A、G12S、G12R)を標的としたsmall interfering RNAs(siRNAs)を設計し、siRNAオリゴを購入した。上記の細胞株を用いて、NSCLC細胞株の至適培養条件設定や、各NSCLC細胞株からのtotal RNAの抽出、cDNAの合成を行った。購入したsiRNAオリゴを用いて効率的な変異型KRAS特異的ノックダウンの条件設定を行いながら、研究をすすめている。
肺癌細胞株には接着系細胞株以外に、間葉系幹細胞特性を有しスフェロイド形成しながら増殖する浮遊系細胞株が存在する。肺癌幹細胞化のメカニズムを解明するため、これまでの研究において接着系と浮遊系の二相性増殖形態を呈するKRAS-G12D変異陽性NSCLC細胞株A427を用いて、接着細胞成分と浮遊細胞成分の発現プロファイルをmRNAシークエンスにより比較することで発現変動遺伝子群を同定した。それらの遺伝子群のうち、TCGAデータベース解析により、KRAS変異陽性肺腺癌において間葉系マーカーであるVIM発現と有意に正相関する遺伝子群(CCND2、SRPX2、SPRR2D、SERPINE1、ST8SIA1、CASS4、CPA4、IL32、MMP1、IL8、NT5E)を同定した。特にCCND2とSRPX2については、その発現レベルがVIM発現レベルと比較的強く正相関することが明らかとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

KRAS非G12C変異陽性NSCLC細胞株7株について、各NSCLC細胞株へのsiRNAトランスフェクションによる効率的な非G12C変異型KRASまたは野生型KRAS特異的ノックダウンの至適条件設定、BstNI 制限酵素を用いたPCR-RFLP法による変異型KRASと野生型KRAS アレルからの転写産物識別を目的とした実験が進行中であるが、解析対象となる細胞株が7株と多いため、研究の進捗がやや遅れている。また、当研究室で所有している不死化ヒト気管支上皮細胞HBEC3に導入するためのpcDNA3.4-TOPO TA Cloning Kit(Invitrogen社)を用いたKRAS-G12V発現ベクター作成や、このベクターを基に特定部位変異導入システムGeneArt Site-Directed Mutagenesis PLUS System(Invitrogen社)を用いたKRAS-G12D、G12A、G12S、G12R発現ベクター作成の準備をすすめているが、ベクター作成のための実験の進捗がやや遅れている。
KRAS-G12D変異陽性肺腺癌においてVIM発現と相関する遺伝子群(CCND2、SRPX2、SPRR2D、SERPINE1、ST8SIA1、CASS4、CPA4、IL32、MMP1、IL8、NT5E)について、当研究室で保有しているNSCLC細胞株40株(EGFR変異陽性細胞10株、KRAS変異細胞16株を含む)及びSCLC細胞株23株で構成される63株の肺癌細胞株、4株のヒト気道上皮細胞株(NHBE、SAEC、HBEC3、HBEC4)を用い、リアルタイムRT-PCR法による各遺伝子の発現解析実験をすすめているが、解析対象の遺伝子群が多いため、研究の進捗がやや遅れている。

Strategy for Future Research Activity

KRAS非G12C変異を有するNSCLC細胞株7株を用いて、非G12C変異型KRAS特異的ノックダウンが得られた細胞、ヘテロ接合型のKRAS変異を有する細胞株5株(H441、A427、H2009、h1573、H157、SK-LU-1)については野生型KRAS特異的ノックダウンが得られた細胞、非標的siRNAコントロールを導入した細胞からtotal RNAを抽出するとともに、KRAS非G12C変異発現ベクターを導入したHBEC3からtotal RNAを抽出し、mRNAシークエンス手法によりKRAS非G12C変異の強制発現や発現ノックダウンにより変動する遺伝子転写産物を比較することで、KRAS非G12C変異が制御する遺伝子群やRAS関連シグナル伝達経路を明らかにする。同定された遺伝子群については、TCGAデータベースや、群馬大学で保管されている38例のKRAS変異NSCLC(G12C型 9例、G12V型 8例、G12D型 15例、G12A型 5例、G12F型 1例)を含む332例のNSCLC切除検体より抽出されたmRNA手術検体を用いて、各遺伝子の臨床病理学的意義および予後因子としての意義を探る。
CCND2、SRPX2、SPRR2D、SERPINE1、ST8SIA1、CASS4、CPA4、IL32、MMP1、IL8、NT5Eの高発現NSCLC細胞株を同定し、それらの細胞株を対象として、CellTiter-Glo Luminescent Cell Viability Assay(Promega社)を用いた細胞増殖アッセイ、コロニー形成アッセイによりIn vitro細胞増殖能を評価するとともに、Matrigel invasion assayにより細胞浸潤能を評価することで、各遺伝子のsiRNAによるノックダウンが細胞増殖や浸潤能に影響するか検証する。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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