メンデルランダム化解析による特発性肺線維症の治療ターゲットの探索
Project/Area Number |
23K07652
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
半田 知宏 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (10432395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 文彦 京都大学, 医学研究科, 教授 (50212220)
中西 智子 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特別研究員 (70975359)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 特発性肺線維症 / メンデルランダム化解析 / プロテオーム / メンデルランダム化 |
Outline of Research at the Start |
特発性肺線維症(IPF)の発症や進行と関連する因子についての報告の多くは疫学研究に基づいており、交絡因子の影響を受けている可能性がある。本研究では、日本人IPFにおける胃食道逆流(GERD)、喫煙、ウィルス感染、テロメア長、7000種類の血漿蛋白と、疾患の発症および進行の関連を明らかにすることを目的とする。京都大学医学部附属病院および研究分担施設19施設に通院中のIPFとながはま0次コホートの健常者の臨床、ゲノムデータおよびバイオバンクのデータを統合したメンデルランダム化(MR)解析を行う。本研究は、日本人IPF患者を対象とした初めてのMR解析である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、公開されているデータを用いてIPFの感受性や呼吸機能(FVC、DLCO)の悪化に関するメンデルランダム化解析を行った。IPFについては、欧米人種におけるGWASデータを用いた(Thorax. 2022, Lancet Respir Med. 2023)。血漿タンパク質については、4つの欧米人種のプロテオームのGWAS研究:INTERVAL研究(Nature. 2018)、AGES Reykjavik研究(Science. 2018)、Fenland研究(Science. 2021)、deCODE研究(Nat Genet. 2021)のデータを用いた。IPFの感受性についてはINTERVAL研究、AGES Reykjavik研究のGWASデータを用いたメンデルランダム化解析によりFUT3とIPF感受性低下との関連が報告されているが(Nakanishi T, et al. Eur Respir J. 2022)、Fenland研究で報告されたcis-pQTLを用いた解析でもFUT3とIPF感受性低下との関連を認めた(OR 0.81, p=9.5×10-8)。その他、Fenland研究、deCODE研究のデータを用いた解析の両方で、BRSK2、ENPP2とIPF感受性との関連を認めた。IPFのFVCの経時的低下については、いずれのプロテオームの研究のデータを用いても、関連するタンパク質は明らかでなかった。IPF患者のDLCOの経時的低下については、Fenland研究のデータを用いた解析により、BDH2との関連が示唆された(p=1.9842×10-5)。しかしその他のプロテオーム研究のデータではIPF患者のDLCO低下とBDH2との関連は明らかでなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は公開データの情報を用いた解析が主体であったが、IPF症例のエントリーと臨床検体の保管は進んでいる。ながはまコホートの健常者の検体も解析可能な状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
プロテオーム以外に、腸内細菌のGWAS要約統計量などのデータを用いて解析を行い、IPFの発症、進行にかかわる因子の同定を試みる。また、京都大学医学部附属病院および研究分担施設に通院中のIPF患者とながはま0次コホートの健常者のゲノムデータ、臨床データ、プロテオームデータを収集し、日本人集団でのIPFの発症、進行に関わる因子の同定を試みる。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)