Project/Area Number |
23K07655
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
尾長谷 靖 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (40399762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高尾 雄二 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 教授 (20206709)
中山 智喜 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 准教授 (40377784)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | 喘息 / PM2.5 / ILCs / ILC2 / ILC3 / Th17 / Th2 / 大気汚染 / 気管支喘息 / 気道炎症 / 越境 |
Outline of Research at the Start |
喘息の主病態として、吸入ステロイド(ICS)治療が有効な①ヘルパーT2細胞(Th2)を介したアレルギー性好酸球性炎症のほか、喘息の難治化に関わる②内因性2型リンパ球(ILC2)を介した非アレルギー性好酸球性炎症や③好中球性炎症、が注目されている。研究代表者は呼吸器疾患マウスモデルを確立している。研究分担者らは越境大気に含まれる気塊(黄砂成分、バイオマス燃焼等に由来する硫酸塩成分、自動車等の化石燃料燃焼排ガスに由来する多環芳香族炭化水素類成分、など)の諸元解析技術を持っている。 本研究では、大気中の成分が喘息の気道炎症を特異的なパターンをもって増悪、または増強させる可能性を喘息マウスモデルを用いて解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
喘息増悪におけるPM2.5の硫酸塩と土成分の影響を報告し、これまで、喘息病態における環境曝露の影響や治療効果のメカニズムを喘息マウスモデルにより明らかにしてきた。PM2.5は、長崎県の都市部および山間部から現有のハイボリュームエアーサンプラー4台を用いて成分を捕集する。フィルター上に得られたPM2.5粒子はアセトンで超音波抽出し、濃縮乾固後ジメチルスルホキシド(DMSO)に転溶した精製液とした。PM2.5の回収時期による成分変化、例えば冬期にPM2.5に含まれる多環芳香族炭化水素類が高濃度になることを見いだしている。 現在は、様々なPM2.5成分の気管支喘息の病態への影響パターンを喘息マウスモデルを用いて明らかにしようとしている。 すでにBALB/c喘息マウスモデルを用いたPM2.5の曝露実験は準備実験を行っており、PM2.5の捕集された季節による気道炎症の相違を関連学会で発表した。気道上皮のサイトカインの産生にPM2.5が関与していること、特に冬期のものはより炎症反応を増強させることも見出している。またその関連および機序に、IL-7,TSLPの関与が示唆されている。 また、新たに、四季別の長崎のPM2.5を回収できたので、新たに、ヒトの免疫環境に近いC57BLマウスを用いて喘息モデルおよびPM2.5曝露とサイトカインブリッジングについて自然リンパ球のクラススイッチの関与を推定している。 プレリミナリーな検討で、フローサイトメトリによる分類までは可能となったため、検体数を増やして追加実験を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者、研究分担者、研究協力者が共に、喘息増悪におけるPM2.5に関連する研究について、長年携わっておりそれぞれの役割分担や、必要な知識、スキルも持ち合わせており、それぞれが研究計画通りに進捗していることから、「おおむね順調に進展している。」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
1年間で長崎市内のPM2.5を季節別に回収した。 in vivo実験としてC57BL/6J喘息マウスモデルを用いたPM2.5の曝露実験を行う予定であり、同時にin vitro実験としてマウスの気道上皮の気液界面(ALI: Air-liquid interface)培養モデルを用いた、PM2.5の曝露実験を行う予定である。
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