Project/Area Number |
23K07658
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
原田 紀宏 順天堂大学, 医学部, 准教授 (10465065)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 気管支喘息 / ステロイド抵抗性喘息 / 生物学的製剤 / 非2型炎症 / 2型炎症 |
Outline of Research at the Start |
吸入ステロイド治療に抵抗性であるステロイド抵抗性喘息症例に対しては、生物学的製剤の適応がある。申請者らは、これら生物学的製剤が生体内に及ぼす免疫調節作用について解析を進めており、この研究のなかで生物学的製剤がステロイド抵抗性を改善する可能性を考えるに至った。本研究では、ステロイド抵抗性喘息の克服を目指して、臨床研究と基礎研究を実施する。臨床研究では、生物学的製剤治療の有効例と非有効例の差異からステロイド抵抗性改善の可能性を明らかにし、有効例に関与する候補因子を探索する。その結果を元にモデルマウスおよび気道上皮培養細胞を用いた基礎研究で解析し、ステロイド抵抗性改善のメカニズムを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
吸入ステロイドの進歩により、喘息の症状管理は格段に向上したが、これら既存の治療への抵抗性を認める難治性喘息が存在する。その原因の一つにステロイド抵抗性喘息が挙げられる。既存の治療に抵抗性の喘息には、生物学的製剤の適応があるが、生物学的製剤治療によりステロイド抵抗性が改善する症例があることが報告されている。また、われわれのこれまでの研究から、ステロイド抵抗性の原因の一つに非2型炎症の修飾が関与する可能性を示唆している。本研究では、ステロイド抵抗性喘息の克服を目指して、臨床研究と基礎研究を実施している。臨床研究では、生物学的製剤治療の有効例と非有効例の差異からステロイド抵抗性改善の可能性を明らかにし、有効例に関与する候補因子を探索している。すでに、先行研究でメポリズマブ、および、ベンラリズマブ治療の結果を報告しているが、抗IgE抗体製剤オマリズマブ、抗IL-5抗体製剤メポリズマブ、抗IL-5受容体α抗体製剤ベンラリズマブ、抗IL-4受容体α抗体製剤デュピルマブ、抗TSLP抗体テゼペルマブ治療の前向き研究と後ろ向き研究を実施している。基礎研究においては、気道上皮培養細胞を用いたステロイド抵抗性サイトカイン産生について解析を行い、また、ステロイド抵抗性喘息モデルマウスの解析を進めている。後者においては、キチン誘導性ステロイド抵抗性喘息モデルマウスにおけるNLRP3インフラマソームの関与を明らかにし、また、あらたに好中球のETosis由来の好中球細胞外トラップによるステロイド抵抗性喘息モデルマウスを確立し、解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床研究では、オマリズマブ、メポリズマブ、ベンラリズマブ、デュピルマブ治療の前向き研究と後ろ向き研究を進め、さらに、テゼペルマブ治療の前向き研究を立ち上げ、これらの症例を集積中である。また、基礎研究では、気道上皮培養細胞におけるステロイド抵抗性サイトカイン産生についての研究、ならびに、キチン誘導性ステロイド抵抗性喘息モデルマウスにおけるNLRP3インフラマソームの関与についての研究は、現在、論文投稿準備中である。これらのため、おおむね順調に進展しているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、臨床研究では、生物学的製剤治療を受ける症例の更なる集積を行い、治療による変化を評価し有効例と非有効例の差異からステロイド抵抗性改善の可能性を明らかにする。基礎研究では、一部を論文化し、更なる解析を進め、ステロイド抵抗性改善のメカニズムを明らかにする。
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