Investigation of susceptibility-determining factors for renal damage by phosphate toxicity
Project/Area Number |
23K07679
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53040:Nephrology-related
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
岩津 好隆 自治医科大学, 医学部, 准教授 (40424014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 貴博 自治医科大学, 医学部, 准教授 (10424037)
黒尾 誠 自治医科大学, 医学部, 教授 (10716864)
三浦 裕 自治医科大学, 医学部, 助教 (20823678)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 慢性腎臓病 / ミネラスコルチコイド / リン / ナトリウム / 骨ミネラル代謝異常 / 糖尿病 / 腎硬化症 / リン毒性 / リン感受性 / ミネラルコルチコイド |
Outline of Research at the Start |
腎硬化症モデルや糖尿病モデルにリン負荷を行い、腎代替療法導入の原因疾患の第1位と第2位である両疾患におけるリン毒性の役割を検討する。また、腎硬化症モデルではミネラルコルチコイド単独投与および高リン負荷で有意に腎障害が増悪しており、食塩感受性のようなリン感受性が存在する可能性が予備実験では示唆されている。リン感受性を規定している因子として、グルコール、Na、リン負荷に対する近位尿細管におけるリン酸の再吸収に関与するNaPi2a・2c、Pit1・2、グルコース再吸収に関与するSGLT1・2、Na再吸収に関与するNHE3・8の発現変化が関与しているという仮説を立て、検証していく。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、糖尿病性腎症においてアルブミン尿を呈する患者数は減少傾向にある一方で、糸球体濾過量が低下する患者数はむしろ増加傾向にある。主な原因として考えられているのは、アルブミン尿がそれほど増加せずに腎機能が悪化し、腎細動脈硬化により腎機能が低下する腎硬化症の増加である。あまり注目されていないが、尿細管障害もアルブミン尿はそれほど増加させずに腎機能が低下することが知られている。リン過剰による腎障害は尿細管障害が主体であることから、リン過剰による腎障害がアルブミン尿増加を認めずに腎機能低下を示す病態に重要な役割を果たしていると仮説をたてた。本研究は、高血圧性腎硬化症および糖尿病性腎症による腎障害において、リン負荷により腎障害が増悪するのか、増悪するならどの程度のリン負荷により増悪を来すのかを明らかにし、より少ないリン負荷で増悪した場合、リン感受性に関与する因子を検索することを目的としている。 本年度は、高血圧の影響を除外する目的で高食塩負荷を行わないミネラルコルチコイド高食塩負荷高血圧(腎硬化症)モデルラットにリン負荷を行い、リン負荷単独またはミネラルコルチコイド単独負荷と腎障害の程度を比較検討した。 ミネラルコルチコイドにリン負荷を行うと、収縮期血圧はリン負荷単独群またはミネラルコルチコイド単独負荷群と比べるとやや高い傾向を認めたが、有意差は認めなかった。クレアチニンクリアランスは、ミネラルコルチコイド+リン負荷群では、ミネラルコルチコイド単独負荷群と比べると有意に低下し、リン負荷単独群とは低下傾向は認めるものの有意差を認めなかった。シリウスレッド染色で組織学的に評価した尿細管間質線維化は、ミネラルコルチコイド+リン負荷群では、ミネラルコルチコイド単独負荷群やリン負荷単独群と比べると悪化した。ミネラルコルチコイドは食塩感受性だけではなく、リン感受性にも関与していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
勤務している医師・教員数減少の影響で兼務している教育および診療に割く時間が予想以上に増加したため研究が遅れていると評価した。2024年度は医師の働き方改革がはじまり、さらに教育・診療に割く時間が増加することが予想される。
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Strategy for Future Research Activity |
医師の働き方改革が開始された状況下ではあるが、当初の研究計画に変更はなく、以下の研究を推進する。 1.ミネラルコルチコイド負荷(腎硬化症)モデルにおける、リン負荷量の違いによる腎障害および近位尿細管輸送体発現変化を検討する。そのため、本年度とは異なる1.0%、1.5%高リン食を負荷し、近位尿細管においてリンの再吸収に関与するNaPi(Na-dependent phosphate co-transporter)2a・2c、Pit1・2、グルコース再吸収に関与するSGLT1・2、Na再吸収に関与するNHE(Na+/H+ exchanger)3・8の発現変化を検証する。 2.高リン負荷モデルによる腎障害におけるミネラルコルチコイドの役割の検討を検討するため、高リン負荷モデルにスピロノラクトンを投与する。腎(尿細管間質)障害が軽減できるつまり治療効果を認めた場合、NaPi2a・2c、Pit1・2、SGLT1・2、NHE3・8の発現変化を検証する。 3.糖尿病性腎症モデルにおける、リン負荷量の違いによる腎障害および近位尿細管輸送体発現変化の検討を検討する。SDT (Spontaneously Diabetic Torii)ラットに異なるリン負荷を行い、糖尿病性腎症におけるリンによる腎(尿細管間質)障害の程度の変化について検証する。さらに関与を認めた場合は、高リン負荷モデルにSGLT2阻害薬を投与し、腎保護作用にリン毒性軽減が関与しているかどうかを検証する。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)
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[Presentation] ミニブタ慢性血液透析モデルの確立2023
Author(s)
向井秀幸,岩津 好隆, 岩見 大基, 遠藤 和洋, 花園 豊, 松岡 諒, 宮本 友佳, 川人 宏次, 菅生 太朗, 小藤田 篤, 岡 健太郎, 長田 太助, 黒尾 誠.
Organizer
第68回日本透析医学会学術集会・総会
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[Presentation] ミニブタの血液透析モデルに対する透析実験における臨床工学技士の役割2023
Author(s)
松岡 諒, 岩津 好隆, 遠藤 和洋, 花園 豊, 石山 貴之, 神山 智基, 五月女 航二, 宮本 友佳, 木村 好文, 川人 宏次, 向井 秀幸, 黒尾 誠
Organizer
第68回日本透析医学会学術集会・総会
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