Project/Area Number |
23K07719
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53040:Nephrology-related
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
中島 歩 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (40448262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正木 崇生 広島大学, 病院(医), 教授 (30397913)
石内 直樹 広島大学, 医系科学研究科(医), 共同研究講座講師 (30898010)
東 幸仁 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (40346490)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 細胞外小胞 / TSG-6 / microRNA / 糖尿病性腎症 / 抗炎症作用 / マクロファージ |
Outline of Research at the Start |
腎障害に対してMSCが治療効果を発揮する際に、MSCが分泌するEVsに含まれる抗炎症作用や抗線維化作用に関連するタンパクを測定するとともに、EVsに含まれるmicroRNAの網羅的な解析を行う。さらに、選定したmicroRNAをノックダウンしたMSCおよびMSC由来EVsを、マウス腎虚血再灌流モデルに投与した際の治療効果を検討して、選定したmicroRNAの役割を明確にする。
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Outline of Annual Research Achievements |
国内外で間葉系幹細胞を用いた慢性腎臓病患者に対する臨床試験が行われており、MSCの腎障害に対する治療効果の機序を明確にすることは重要である。間葉系幹細胞から分泌されるTumor necrosis factor-α-induced protein 6(TSG-6)は、間葉系幹細胞が発揮する抗炎症作用のキーファクターの一つである。申請者らは、超遠心法を用いて間葉系幹細胞の培養上清より回収した細胞外小胞:Extracellular vesicles(EVs)内に、TSG-6タンパクの大部分が含まれることを見出しており、間葉系幹細胞が分泌するEVsに含有されるTSG-6が炎症細胞に取り込まれて効果を発揮すると考えられるが、その機序については未だ明確ではない。
本年度は、アデノ随伴ウイルスにより TSG-6を過剰発現させた間葉系幹細胞を用いて、間葉系幹細胞から分泌されるEVsに含まれるTSG-6がマクロファージの炎症抑制系への誘導を促進するかを検討した。はじめに、TSG-6を過剰発現させた間葉系幹細胞の細胞上清から超遠心法で採取したEVsの添加は、マクロファージのフェノタイプを炎症抑制型(M2)へシフトさせた。次に、TSG-6を過剰発現させた間葉系幹細胞の培養上清の添加はマクロファージのフェノタイプを炎症抑制型(M2)にシフトさせたが、培養上清からEVsを除いたものでは、マクロファージの炎症抑制型(M2)へのシフトが減弱した。このことから、間葉系幹細胞から分泌されたEVsに含まれるTSG-6がマクロファージのフェノタイプを炎症抑制型(M2)にシフトさせて、炎症細胞浸潤の遷延を抑制すると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アデノ随伴ウイルスにより Tumor necrosis factor-α-induced protein 6 (TSG-6) を過剰発現させた間葉系幹細胞(MSC)を用いて、MSCから分泌される細胞外小胞(EVs)に含まれるTSG-6がマクロファージの炎症抑制系への誘導を促進することを明らかにすることができた。これに加えて、MSCが分泌するEVsに含まれるタンパク質とmicroRNAについて、網羅的解析を実施する予定であったが、本年度は実施することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
腎障害に対して間葉系幹細胞(MSC)が治療効果を発揮する際に、MSCが分泌する細胞外小胞(EVs)に含まれる抗炎症作用や抗線維化作用に関連するタンパクを測定するとともに、EVsに含まれるmicroRNAの網羅的な解析を行う。さらに、選定したmicroRNAをノックダウンしたMSCおよびMSC由来EVsを、糖尿病性腎症モデルに投与した際の治療効果を検討して、選定したmicroRNAの役割を明確にする。
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