Project/Area Number |
23K07786
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53050:Dermatology-related
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
樋口 智紀 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 講師 (00448771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋田 裕美子 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (00767999)
大畑 雅典 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 教授 (50263976)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | アミノペプチダーゼ / ATL / 個別化医療 |
Outline of Research at the Start |
様々な悪性腫瘍の進展と密接に関連するアミノペプチダーゼ(AP)には多くの種類があり、複数のAPに作用する既存の治療薬では重篤な副作用を生じさせる。本研究では、治療が困難な皮膚T細胞腫瘍である成人T細胞白血病/リンパ腫を研究モデルに、治療に効果的な標的となるAPの種類を絞り込むことで、より安全で有効な難治性皮膚T細胞腫瘍の治療に役立つ情報を提供する。
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Outline of Annual Research Achievements |
皮膚T細胞腫瘍には、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)や皮膚病変を呈する成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)も含まれる。現在、抗CCR4抗体薬やヒストン脱アセチル化酵素阻害薬はATLやCTCLなどの難治性皮膚T細胞腫瘍で治療が奏功しているが、これら腫瘍の高い治療抵抗性や予後改善に向けた早期診断など、未だ臨床上の大きな課題が残されている。この問題を解決するためには、適切な薬剤・治療の選択、治療効果・予後の予測が可能な優れたバイオマーカーの発見とその情報の蓄積が必要不可欠である。 アミノペプチダーゼ(AP)は様々な悪性腫瘍の進展と密接に関連する。AP活性を癌の新規治療戦略上の標的アプローチとして活用することが支持されつつあり、APに対する分子標的薬が癌治療薬として期待されている。しかしながら、これらの薬剤はAPファミリー酵素に広域作用性で、副作用の問題がある。したがって、難治性皮膚T細胞腫瘍でもAPファミリー酵素特異的な分子基盤と腫瘍形成・進展の関連性を解明することはより安全で有効な治療戦略を見出す上で必要である。 本年度は、まずATLにおいて特異性の高いAPファミリー酵素の同定するためにATL細胞株を用いて遺伝子発現解析を行った。その結果、我々が以前明らかにしたATL発癌に関連するFra-2-SOX4癌遺伝子経路の制御下に複数のAPファミリー酵素(NPEPL1、DPP3、DPP7、RNPEP、RNPEPL1など)が存在することを明らかにした。したがって、ATLにおいてもAPファミリー酵素がその腫瘍形成や進展に関連することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の我々の研究計画通り、複数のAPファミリー酵素が皮膚T細胞腫瘍の1つであるATLで高発現することが確認され、ATLの進展にAPファミリー酵素の発現亢進が関連する可能性を示せた。この成果は、本年度の研究計画通りであり、概ね順調に計画が進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、順調に研究計画を進めることができた。したがって、次年度の研究計画に大きな支障はなく、概ね当初の研究計画に沿って進めていく。次年度は同定したAPファミリー酵素を中心にATLでの腫瘍形成における役割について検討していく。
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