Project/Area Number |
23K07863
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54010:Hematology and medical oncology-related
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
森島 聡子 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40463195)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎名 隆 東海大学, 医学部, 教授 (00317744)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
|
Keywords | 悪性リンパ腫 / 成人T細胞白血病リンパ腫 / HLA |
Outline of Research at the Start |
ヒト白血球抗原(HLA)は免疫応答に重要な分子であり、がん細胞ではHLAの発現低下が免疫回避と関連すると考えられている。これまでがん細胞におけるHLAアレルの特異的な発現の違いと病型や臨床像との関連を検討した報告は無い。本研究はATLとDLBCLを対象として、次世代シークエンス法を用いた高精度のHLA解析法でHLA遺伝子全領域のDNA解析とHLAアレル特異的なRNA発現解析を実施する。腫瘍細胞に生じるHLA遺伝子異常やアレル特異的な遺伝子発現レベルがリンパ腫の病型・治療反応性や予後との関連を検証し、HLAを介した免疫回避機構の解明を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)やびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)においては、HLA class IIの発現低下が予後と関連することが報告されている。これまでがん細胞におけるHLAの発現は主に免疫組織染色法やフローサイトメトリー法、定量RT-PCR法などで解析されており、HLAアレルの特異的な発現の違いと病型や臨床像との関連を検討した報告は無い。本研究はATLとDLBCLを対象として、次世代シークエンス法を用いた高精度のHLA解析法でHLA遺伝子全領域のDNA解析とHLAアレル特異的なRNA発現解析を実施し、腫瘍細胞に生じるHLA遺伝子異常やアレル特異的な遺伝子発現レベルがリンパ腫の病型・治療反応性や予後との関連を検証することを目的としている。 これまで、主にATLの検体を用いて解析を進めている。ATL症例で、HLA-NGS typingによってHLA遺伝子全領域の解析を行い、その中でRNAが十分得られた患者を中心に、日本人に代表的なHLA遺伝子第4区域アリルを搭載したプローブを用いるCapture RNA-Sequence法で発現解析を進めた。急性型ATLでは高率に腫瘍細胞におけるHLA class I遺伝子の異常を高率に認めたが、HLA class II遺伝子では異常の頻度は低かった。フローサイトメトリーによる解析では、HTLV-1キャリア、インドレントATL、アグレッシブATLのHTLV-1感染CD4+ T細胞は非感染CD4+ T細胞と比べてHLA-class IIの発現は有意に高かった。しかしながら、アグレッシブATLは、HTLV-1キャリアとインドレントATLに比べて発現は有意に低かったことから、病期進行に伴い、HLA class II遺伝子発現の低下が認められる可能性が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、ATLの検体を中心に解析を進めているが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 (DLBCL)の解析も行う予定である。DLBCLの解析可能なサンプルが不足しており、解析が遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
ATLとDLBCLの症例検体を引き続き集積し、HLA遺伝子全領域の解析、Capture RNA-Sequence法によるHLAアレル毎の転写レベルの解析を行う。HLA class IIの発現と関係するCIITA、CD86、CD74などの解析も進める。
|