Project/Area Number |
23K07889
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54020:Connective tissue disease and allergy-related
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
久田 剛志 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (10344938)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
|
Keywords | レゾルビン / オメガ3脂肪酸 / 炎症収束 / 気管支喘息 / 環境因子 / exposome / ω3脂肪酸 |
Outline of Research at the Start |
気道バリア障害を惹起することによって,喘息,アレルギー疾患の重症化にも影響する環境因子は,exposomeと総称され、オゾンなどの大気汚染物質,黄砂やPM2.5,喫煙曝露などの因子が想定されている。レゾルビンは、ω3脂肪酸の1つであるEPAから代謝、生成される脂質メディエーターである。本来、生体内で生成され作用する。抗炎症作用のみならず、炎症収束作用がある。本研究では、環境因子の影響によって惹起されたマウス喘息モデルを用いて、レゾルビン群の重症化予防効果について検討する。環境因子による重症喘息の病態解明を進めるとともにその対応策を検討するために基礎的研究を展開していく。
|
Outline of Annual Research Achievements |
環境因子による喘息重症化の病態解明を進めるとともに、その対応策を検討するため基礎的研究を行っている。気道バリア障害を惹起することによって,喘息,アレルギー疾患の重症化にも影響を与える環境因子はexposomeと総称され、オゾンなどの大気汚染物質,黄砂やPM2.5,喫煙曝露などの因子が想定されている。レゾルビンは、ω3脂肪酸の1つであるEPAから代謝、生成される脂質メディエーターである。本来、生体内で生成され作用する。抗炎症作用のみならず、炎症収束作用がある。今年度は、レゾルビンE3の作用に関して細胞内シグナル伝達機構を明らかにするためにin vitroの実験を中心に進めた。マクロファージ様細胞株(RAW264.7)に対してLPS刺激により炎症を惹起した。TGF-β1産生に対する各種レゾルビンの作用を検討したところ、レゾルビンE3がp38-MAPKおよびCREBリン酸化を抑制することにより抗炎症作用を発揮することがわかった。今回の結果は、国際学会にて発表(欧州呼吸器学会、ERS2023、ミラノ、演題名:Resolvin E3 inhibits phosphorylation of p38 MAPK signaling pathway leading to the reduction of TGF-β1 production on macrophage)した。今後は、マウスモデルを用いた実験を行い検討を進めていく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は、レゾルビンの抗炎症作用、炎症収束作用に関する基礎的研究として、細胞内シグナル伝達機序に関する研究を行った。マウスを用いたin vivo研究については今後進めていく予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
マウスを用いた研究を進めていく予定である。タバコ煙曝露によるTSLP-ILC2 axisを介したマウス重症喘息モデルによる研究においては、BALB/cマウスを用いる。マウスにCSE(cigarette smoke extract:タバコ煙抽出物)またはPBSを毎日、計7日間経口投与するか、CSEまたはPBSを気管内投与して、TSLP発現に対するCSEの影響を検討する。CSE、OVA(ovalbumin)、またはその両方(獲得免疫によるTh2細胞と自然免疫によるILC2細胞の両方からの影響を受けた最重症喘息モデル)が2型炎症反応と肺病理組織学的所見に及ぼす影響を調べるため、OVAとともに、またはOVAなしでCSEまたはPBS を8週間にわたり経鼻的にチャレンジする。レゾルビンの効果をみるために、RvE1, E2, E3とそれぞれの強化誘導体をわれわれの既報のプロトコールに準じて投与する。最終的なCSEチャレンジ、OVAチャレンジ、またはその両方の3時間後に、マウスをsacrificeし、real-time PCR、ウェスタンブロッティング、組織学的検討、血清OVA特異的IgE測定を行う。免疫染色した肺切片中のTSLP陽性細胞数をカウントする。全脾臓細胞をインキュベートし、OVA存在または非存在下において培養上清を採取し、IL-4とIL-13などのサイトカインをELISAキットにより測定する。
|