| Project/Area Number |
23K07914
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 54020:Connective tissue disease and allergy-related
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| Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
小谷 卓矢 大阪医科薬科大学, 医学部, 特別職務担当教員(講師) (80411362)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武内 徹 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (10330078)
朝井 章 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (30622146)
池本 正生 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 客員教授 (80144385)
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| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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| Keywords | 全身性強皮症 / マクロファージ / S100蛋白 / S100タンパク |
| Outline of Research at the Start |
全身性強皮症(SSc)は皮膚硬化, 間質性肺疾患などを主徴とする全身性自己免疫疾患である。申請者らは、ラットS100蛋白がCD68を介してマクロファージの機能を制御することから、ヒトS100蛋白の一次構造を基調とし新しいヒトハイブリッドタンパク質 (hMIKO-1) を作製した。このhMIKO-1はラット腹腔マクロファージの異常活性化を抑制した。更に、潰瘍性大腸炎モデルラットと間質性肺疾患モデルマウスにhMIKO-1を投与したところ、腸炎及び肺炎症と線維化の改善を認めた。本研究では、SScのモデルマウスにhMIKO-1を投与し、皮膚病変に対する治療効果を検証し、その作用機序を明らかにする。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、ヒトS100A8およびS100A9のアミノ酸配列を基に設計した新規ハイブリッドタンパクであるhMIKO-1の炎症抑制機能を検討した。THP-1由来マクロファージ(THP-1m)において、hMIKO-1はCD68糖鎖を介して細胞膜に結合・内在化し、細胞質内でβ-アクチンやNF-κBと複合体を形成することが判明した。 さらに、hMIKO-1処理によりLPS刺激後もTNF-αやTGF-βなど炎症性サイトカインのmRNA発現が有意に抑制され、過剰活性化マクロファージの炎症応答を制御する機能が示された。CD68の糖鎖修飾がhMIKO-1の取り込みに重要であることも明らかにし、細胞膜上の糖鎖と免疫シグナルの新たな関係性が示唆された。 これらの成果は、全身性強皮症およびその臓器病変である間質性肺疾患における新たな治療標的となる主な抗炎症機序であると考えられる。 本研究成果はImmunology and Cell Biology誌に原著論文として掲載された(Ikemoto M, Kotani T et al., Immunol Cell Biol. 2025;103:350-364)。 また、hMIKO-1のマクロファージ形質に及ぼす影響と、ブレオマイシンで誘導した間質性肺疾患モデルにおける治療効果について、日本再生医療学会にて学会発表を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
【in vitro研究の進捗状況】 本年度は、hMIKO-1の炎症抑制作用について検討を行った。THP-1由来マクロファージ(THP-1m)において、hMIKO-1はCD68の糖鎖を介して細胞膜に結合・内在化し、細胞質内でβ-アクチンおよびNF-κBと複合体を形成した。さらに、LPS刺激後においてもTNF-αおよびTGF-βなどの炎症性サイトカインmRNAの発現を有意に抑制することが確認され、マクロファージの過剰活性化を制御する機能が示唆された。これらの成果は原著論文として掲載された(Ikemoto M, Kotani T, et al., Immunol Cell Biol. 2025;103:350-364)。 【in vivo研究の進捗状況】 全身性強皮症モデルとして高濃度ブレオマイシンを投与したマウスを用い、hMIKO-1の有効性を評価した。in vitroにおいてhMIKO-1はマウスマクロファージのM2分極を有意に抑制し、in vivoではBLM+hMIKO-1群の肺線維化スコアおよびF4/80陽性細胞数がBLM単独群と比較して有意に減少した。一方、皮膚病変については両群間で有意差を認めなかった。また、皮膚および肺におけるhMIKO-1の組織内集積には差異が見られた。今後実施予定である定量PCR解析および生体蛍光イメージングによる組織内分布動態の評価については、技術的準備と解析計画の見直しに時間を要しており、一部進捗に遅れが生じている状況である。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は、全身性強皮症モデルマウスを用いたin vivo実験をさらに進展させ、hMIKO-1の抗線維化作用および免疫調節機能の詳細な検証を行う予定である。具体的には、肺および皮膚組織における病理学的評価に加え、ハイドロキシプロリン定量、qPCRおよび免疫染色による炎症・線維化関連因子の網羅的解析を予定している。さらに、各臓器におけるhMIKO-1の分布動態および組織内取り込み機構を明らかにするため、生体蛍光イメージングや標識化タンパクを用いた追跡実験も行う予定である。これらの解析により、hMIKO-1の作用機序を分子レベルで明らかにし、全身性強皮症および関連臓器病変に対する新たな治療戦略の構築を目指す。得られた知見は、関連学会にて積極的に発表し、国際誌への論文投稿を通じて学術的成果として公表する予定である。
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