Project/Area Number |
23K07928
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54030:Infectious disease medicine-related
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
中南 秀将 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (20548515)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 / ΨUSA300 clone / バイオマーカー / 迅速診断法 / USA300 clone |
Outline of Research at the Start |
USA300 cloneと呼ばれる遺伝子型のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は病原性が高く、薬剤耐性菌であるため難治性皮膚感染症を引き起こす。USA300 cloneの蔓延と病院内への流入を阻止するためには、市中の医療機関において本菌による感染症を迅速に診断し、適切な治療や感染対策を早期に実施する必要がある。そこで本研究では、USA300 cloneに特異的なバイオマーカーを解明し、マイクロ流路PCRを応用した感染症の迅速診断システムを開発する。さらに、実際の臨床検体を用いて、開発した検査システムの実用性を評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
USA300 cloneに特異的な単一の遺伝子や塩基配列を解明するため、USA300 cloneを含む100株のPanton-Valentine leukocidin(PVL)陽性メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の全ゲノム配列を次世代シーケンサー(NGS)で解析した。得られたデータは英文(1報)、国内学会発表(5件)、招待講演(1件)にて発表した。 ・英文:1. Kaneko, H., et al., Nakaminami, H. Significant increase in the prevalence of Panton-Valentine leukocidin-positive methicillin-resistant Staphylococcus aureus, particularly the USA300 variant ΨUSA300, in the Japanese community. Microbiol. Spectr. 11(6): e01248-23 (2023) ・国内学会発表:1. 金子 寛, 他 (口頭). 第35回微生物シンポジウム (岡山)(2023), 2. 吉田 拓真, 他 (口頭). 第67回日本ブドウ球菌研究会 (仙台)(2023), 3. 吉田 拓真, 他 (口頭). 第70回日本化学療法学会東日本支部総会 (東京)(2023), 4. 沼舘 達哉, 他 (ポスター). 日本薬学会第144年会 (横浜)(2024), 5. 金子 寛, 他 (ポスター). 日本薬学会第144年会 (横浜)(2024)(学生優秀発表賞受賞) ・招待講演:1. 中南 秀将. メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)のクローンタイプによる薬剤感受性の特徴. 第35回日本臨床微生物学会総会・学術集会 (横浜)(2024)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初200株のゲノム解析を予定していたが、ライブラリ調整に難航し、半分の100株のゲノム解析に留まってしまった。しかし、得られた100株のゲノムデータを活用し、本邦で最も流行しているPVL陽性MRSAの遺伝子型がΨUSA300というcloneであることを明らかにした。また、新たにPVLと毒素性ショック症候群毒素(TSST-1)を産生するST22-PT cloneが増加しつつあることを見出した。 マイクロ流路PCR装置は、学内の生体分析化学教室が設計し、申請者と古くから親交がある株式会社ジャノメに試作機の作製を依頼した。
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Strategy for Future Research Activity |
残り100株のPVL陽性MRSAのゲノムデータを取得し、比較ゲノム解析を実施する。見出したバイオマーカーについては、日本DNAデータバンクに登録されている微生物ゲノムライブラリを使用して、ΨUSA300 cloneやST22-PT cloneに特異的であることを確認する。見出したバイオマーカーをリアルタイムPCRで検出するためのプローブとプライマーを作成し、申請者が保有する種々の遺伝子型のMRSA(約10,000株)および様々な菌種で構成される皮膚常在菌(約5,000株)との交差反応性を検証する。 マイクロ流路PCR装置の試作機が完成したら動作確認を行う。実際の皮膚感染症患者の検体に応用する前に、滅菌生理食塩水にウシ血清アルブミンや馬脱繊維血液を添加し、USA300 cloneを含む種々の細菌を混入した疑似検体を作成し、作製したマイクロ流路PCRシステムの実用性を検証する。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)