Project/Area Number |
23K07937
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54030:Infectious disease medicine-related
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Research Institution | 公益財団法人結核予防会 結核研究所 |
Principal Investigator |
高木 明子 公益財団法人結核予防会 結核研究所, 抗酸菌部 細菌科, 科長 (50749364)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 多剤耐性結核 / 薬剤感受性試験 / 最小発育阻止濃度 |
Outline of Research at the Start |
結核菌の菌集団中には、耐性ミュータントが存在し、結核の治療は複数の薬剤を最低半年間投与する。現行の薬剤感受性試験(DST)では単剤にて定性的に判定を行い、Critical Concentration(CC)付近の低濃度耐性株に対する同薬を含む長期多剤併用療法による菌の感受性への影響は不明である。これらの効果を加味しDST判定を行う事で、より効果的な治療薬の選択が可能となることが期待される。本研究では、耐性結核治療のキードラッグについて、長期間の多剤暴露による菌感受性への相乗効果およびPK/PD解析を行い、多剤耐性結核治療により適したClinical Breakpoint設定を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
結核患者検体中の菌集団中には一定の割合で耐性ミュータントが存在し、特にCritical Concentration(CC)付近の低濃度耐性株を含む菌集団の長期多剤併用療法による感受性への影響は不明である。本研究では、結核治療のキードラッグについて、長期多剤暴露による菌感受性への影響と相乗効果について解析し得られた知見を元に、現行の薬剤感受性試験法を見直し耐性結核治療により適した真のCC設定を目指す。 2023年度は「低濃度耐性株の多剤併用療法における菌感受性評価(予備試験)」として、結核菌基準株H37Rvおよび臨床分離株を用いて長期培養が可能な薬剤濃度および培養条件を検討した。最初に感受性株H37Rvを用いて、イソニアジド、リファンピシン等各キードラッグの最小発育阻止濃度(MIC値)を元に複数の薬剤濃度を設定し、単剤添加した液体培地にて長期間培養可能な条件を検討した。次に、ベタキリン低濃度耐性(CC付近)株等の臨床分離株を用いて、長期培養可能な主に二次薬の単剤投与時の至適薬剤濃度を検討し、同時に薬剤暴露時の菌への影響(遺伝子発現変化等)のデータ取得を行った。2024年度も引き続き他薬剤耐性株等を追加し培養条件の検討および解析を行い、長期培養における菌MIC値変化やResistance Associated Variant(RAV)の発生状況等を評価すると同時に、多剤曝露下の長期培養条件を確立し、薬剤の耐性化促進/抑制効果を含めて検討を続ける。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は、「低濃度耐性株の多剤併用療法における菌感受性評価(予備試験)」として、最終的に結核菌基準株H37Rvおよび結核菌臨床分離株を用いて、複数薬剤併用時の長期培養条件を確立することを目標とした。しかしながら、単剤投与での長期(数ヶ月から半年)培養条件検討に時間を要した為、複数薬剤を用いた検討には至らなかった。2024年度は、複数条件の検討と解析を同時に行い、マイルストーンを達成するように努める。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、引き続き結核菌臨床分離株を用いて1剤にて数ヶ月単位で暴露し各薬剤の菌への影響(MIC値、RAV発生状況)を検討する。更に暴露する薬剤数を2剤、3剤と増やし、最終的に多剤耐性株を含め10株について、3-5剤の長期多剤併用による菌への影響を検討する。解析結果に応じて、全ゲノム解析や網羅的遺伝子発現解析等を適時追加し、より詳細なレベルでの薬剤暴露への影響を検討する。 その後、多剤耐性にて治療中の結核患者検体を用いた解析(PK/PD解析・菌解析、20検体)を行う予定である。
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