Project/Area Number |
23K08023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55010:General surgery and pediatric surgery-related
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
藤田 博陽 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (20862163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 穂高 弘前大学, 医学研究科, 教授 (30302665)
平林 健 弘前大学, 医学部附属病院, 准教授 (40228812)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | MYCN |
Outline of Research at the Start |
神経芽腫は小児悪性固形腫瘍において2番目に多く、中でもMYCNの増幅を伴う高リスク群では極めて予後不良である。MYCN蛋白の発現に関与する転写因子は現時点で数種類同定されており、それらを制御することで抗腫瘍作用が得られることが判明している。しかし現時点でその効果は不十分であり、他に標的とすべき蛋白の存在が示唆される。近年当施設で開発された遺伝子座特異的ChIP法は、MYCNの転写に関与するプロモーター領域と特異的に相互作用する分子のみを抽出できる画期的な手法である。本手法を用いて抽出した因子の機能解析を行い、MYCNの発現を調節する新たな転写因子を同定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は遺伝子座特異的ChIP法の1つであるengineered DNA-binding molecule-mediated ChIP(enChIP)法を用いて、MYCN転写に関与する蛋白質を生理的条件下で網羅的に抽出することが目的である。また抽出された標的をノックダウンする実験系を行い、実際にMYCNの発現に関わる蛋白を同定し、創薬標的候補ライブラリーを作製することを目的としている。 今年度の実験計画ではMYCN増幅細胞株であるCHP134、IMR-32、Kelly、NB9、およびMYCN非増幅株であるSK-N-SHを使用して各種細胞株においてMYCNの発現をRT-PCR法を用いて確認し、また蛋白レベルの発現を定量Western法および免疫組織化学染色を用いて評価する予定であった。 上記遂行に当たり、本年度はenChiPの安定した手技確立のため、既存の細胞株を用いて再現性を担保可能かの予備実験を行った。ニワトリ成熟B細胞株DT40細胞を用い、 転写因子であるPax5遺伝子プロモーター結合蛋白質が再現性を持って同定可能化を確認し。最終的にはThy28蛋白質がB細胞特異的にPax5遺伝子プロモーターに結合しているという結果が得られた。 今後は上記細胞株に対して遺伝子座特異的ChIP法によるMYCNプロモータ領域結合分子の同定を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度はMYCN増幅細胞株であるCHP134、IMR-32、Kelly、NB9、およびMYCN非増幅株であるSK-N-SHを使用して各種細胞株においてMYCNの発現をRT-PCR法を用いて確認し、また蛋白レベルの発現を定量Western法および免疫組織化学染色を用いて評価する予定であった。 上記遂行に当たり、まずenChIPの安定した手技獲得のため、すでに報告されているニワトリ成熟B細胞株DT40細胞を用い、 転写因子であるPax5遺伝子プロモーター結合蛋白質が同様に同定できるかどうかの予備実験を要した。最終的にはThy28蛋白質がB細胞特異的にPax5遺伝子プロモーターに結合しているという結果が得られた。 一方で、2023年4月から職場が異動となったことにより、実験環境を再構築することに時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年4月に異動に伴う環境変化により研究できる時間が大幅に減少し、予定していた研究スケジュールより遅れを取っている。来年度に向けて新たな研究体制を構築し、効率よく研究をすすめる環境整備を行う。 またCHP134、SK-N-SHの他、IMR-32、Kelly、NB9についても培養を開始しつつ、enChIP法とRT-PCR解析やRNA-Seq解析を組み合わせ、CHP134、SK-N-SH細胞におけるプロモーター結合蛋白質の同定を行っていく。
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