Project/Area Number |
23K08038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55010:General surgery and pediatric surgery-related
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
松本 有加 順天堂大学, 医学部, 助教 (50813672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 寛之 順天堂大学, 大学院医学研究科, 先任准教授 (30468574)
山高 篤行 順天堂大学, 医学部, 教授 (40200703)
中村 哲也 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任教授 (70265809)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 腸上皮陰窩複製 / マルチカラーレポーターマウス / 腸発達 / 腸適応応答 / 短腸症候群 / 腸管発達 / 腸上皮幹細胞 / 陰窩分裂 / リニエージトレーシング |
Outline of Research at the Start |
出生後個体発達段階や腸切除後の残存腸での適応反応に見られる腸器官のサイズの増大は、腸上皮の微小な構造単位の変化、すなわち、腸上皮陰窩の分裂と、これに続く絨毛・陰窩構造の複製が起点となる。陰窩単位の増殖・分化機構は解明されつつあるが、これがいかにして腸器官サイズを増大させているかは不明である。 本研究では、発達過程マウスや短腸症候群モデルマウスを、新規開発マルチカラー陰窩系譜追跡手法と組み合わせることで、腸上皮微小構造の分裂・複製動態から腸器官増大のメカニズムの解明を目指す。本研究成果は、腸器官レベルでの恒常性維持機構解明に寄与し、腸上皮機能面積の増大を図る治療に繋がる可能性がある。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、小腸上皮幹細胞を含む陰窩の分裂と引き続く絨毛―陰窩構造の複製という微小構造単位での再生動態の解析手法を基に、腸器官サイズの増大機構を解明することを目指す研究である。 本研究ではまず、陰窩系譜追跡が可能なマルチカラーレポーターマウスに、腸増大が起こる2つのマウスモデル、すなわち発達過程マウス、および腸切除後の残存腸の適応応答により表面積が拡大する短腸症候群マウスモデルを適用する。異なる上皮複製動態を示した結果として腸組織が達成する異なる増大パターンを、複数の単色陰窩で形成される特異的なクラスターパターンで識別する。次に、陰窩分裂と複製に関わる因子を明らかにするため、特異的クラスターパターンを示す腸組織の遺伝子発現プロファイル解析と組織発現分布解析を行い、パターンごとに特徴的候補因子を抽出する。 令和5年度においては、Lgr5-EGFP-Ires-CreERT2マウスとR26R-Confettiマウスを購入するための遺伝子組み換え実験の申請、これらを用いた動物実験の申請を行い、該当委員会の承諾を得た。その後、海外のマウスバンクより購入した個体を本学動物舎で微生物学的クリーニングを実施したのち、繁殖を行った。2系統をそれぞれ安定して繁殖が可能となった段階で、この2系統を互いに交配してマルチカラーレポーターマウス(Lgr5eGFP-IRES-CreERT2;R26-confetti マウス)を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遺伝子組み換えマウスを購入、実験の承認を得るために必要な情報・申請書類収集から該当委員会からの稟議が下りるまでに時間がかかった。また、R26R-Confettiマウスは胚の状態でマウスバンクに保存されており、保存胚解凍から個体を得るまでに数ヶ月を要した。購入したマウスを本学動物舎へ搬入後も、微生物クリーニングが必要であり、繁殖可能な個体を得るまでにさらに数ヶ月かかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、まずは腸切除を行なっていないマルチカラーレポーターマウスの成体個体に対してタモキシフェン投与を行い組換えを誘導し、Lgr5陽性の腸上皮幹細胞に、複数の蛍光タンパクのうちの1つが発現するかどうかを確認する。誘導後、一定時間の経過後には、各々の陰窩が単色で標識各々の陰窩が単色で標識される状況ができるため、さらにそこから期間をおいて、腸上皮面積拡大過程における陰窩分裂・複製動態の評価が可能となる解析タイミングを検証する。 解析タイミングを決定した後に、成長過程、および腸切除を行ったマルチカラーレポーターマウスにタモキシフェン投与を行い、腸増大時の陰窩分裂・複製動態を解析する予定である。
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