Project/Area Number |
23K08196
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
岸野 幹也 鳥取大学, 医学部附属病院, 医員 (80974740)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 裕樹 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (20788608)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | 腫瘍免疫 |
Outline of Research at the Start |
今回の研究では免疫抑制機能を有する制御性B細胞の詳細を消化器癌患者で解析し、さらにアデノシン産生酵素であるCD73・CD39との関連を検討することにより、消化器癌患者で認められる免疫抑制状態のメカニズムを解明することを目的とする。さらに制御性B細胞およびCD73・CD39の機能制御を行うことにより新たな免疫治療の可能性を検討する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は消化器癌患者における免疫抑制機能を有する制御性B細胞やアデノシン代謝酵素であるCD73・CD39との関連を検討することを目的としている。 消化器癌の中で、現時点では膵臓癌の組織にて免疫組織学的染色を行った。CD73に関しては条件検討も終了し、リンパ球・腫瘍の染色強度で分類した。生存曲線など解析を行っていき、有意差を認めた。CD39については現在条件検討を行っており、条件が固まり次第、免疫組織化学染色を行い解析を行っていく。 フローサイトメトリーでは、消化器癌患者において、末梢血・癌組織の制御性B細胞およびCD73・CD39発現B細胞の頻度をフローサイトメトリーにて比較検討している。CD73・CD39発現B細胞の染色と、細胞内染色を用いた免疫抑制性サイトカインであるIL-10の染色の検討を行っている。併せて、切除組織を用いたFCMを行うため、組織の分解および染色の条件検討を行っている。現時点では抹消血において条件検討は終了しており、臨床検体を用いた研究が進んでいる。切除された組織に関しては、消化器癌は胃癌・大腸癌・膵癌のどの切除検体において食物残渣・便塊などに含まれる細菌や消化酵素など異物が混入している。そのため、組織によりリンパ球の回収条件や使用薬剤が異なっており条件検討を行っている段階である。大腸癌に関しては、癌組織に含まれるリンパ球数が少なく、回収が困難な状態にある。 制御性B細胞とCD73・CD39発現B細胞をソーティングし、IL-10の産生をELISAにて測定していく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
診療業務などがあり、研究に専念できる期間が半年遅れたため、研究はやや遅れ気味で進んでいる。 本研究は臨床検体を用いた実験であり、患者の協力が必要不可欠となっている。当院では手術件数は一定数あるものの、患者の同意が得られないケース・初診時には手術適応であったが術前化学療法中に遠隔転移が見つかるケースなど、手術適応外となった症例など症例集積にやや難渋している。また、大腸癌では組織中のリンパ球数が少なく、リンパ球の確保について様々な条件を検討している。 免疫組織学的染色についてはCD39を用いた実験は腫瘍の染まりが不安定であり難渋している。そのため、抗体を変更し引き続き実験と継続していく。
|
Strategy for Future Research Activity |
フローサイトメトリーに関しては、末梢血では条件検討は終了しており対象症例を集めている段階である。組織に関しては、リンパ球の数を確保するためにさらに条件検討を進めていく段階である。症例集積に難渋している面はあるものの、少しずつ症例集積できているため引き続き目標症例数を目指して研究を続けていく予定である。 免疫組織化学染色に関しては、膵臓癌においてCD73は解析まで終了している。引き続き、CD39を用いた免疫組織化学染色の条件検討を行っている。条件検討は難渋しているため抗体の変更を検討している。また、蛍光染色にてダブルポジティブな細胞が存在することを示す実験を行うことを予定している。 フローサイトメトリーと免疫組織化学染色の結果で同様の結果が出るのか、それぞれの癌腫で特異的な変化があるのか検討を行っていく。
|