Project/Area Number |
23K08219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
福岡 達成 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (50793783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠島 裕明 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (10899678)
八代 正和 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (60305638)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 炎症性発癌 / プロスタグランジン / 炎症性腸疾患 / 大腸癌 |
Outline of Research at the Start |
炎症性腸疾患(Inflamatoty Bowel Disease、以下IBD)は慢性炎症を背景にしたColitic cancerが増加しているが,その発癌メカニズムについては今だ十分には解明されていない.またプロスタグランジン(Prostaglandin,以下PG)の中でもPGD2シグナルは抗炎症作用を有し,炎症性腸疾患の増悪の抑制,癌の増殖の抑制に関与する.本研究によりColitic cancerにPGD2シグナルが及ぼす影響および発癌メカニズムを解明することで,新たな治療薬の開発や発癌を予測するバイオマーカーの同定につなげることが可能となる.
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Outline of Annual Research Achievements |
目的 炎症性腸疾患から発生するColitic cancerと散発性大腸癌におけるプロスタグランジン受容体発現と臨床病理学的意義の関係性を明らかにすることを目的に検討を行った。 方法 Colitic cancerと散発性大腸癌標本パラフィン包埋切片を用い、癌部位でのPG受容体(特にプロスタグランジンD2受容体(特にプロスタグランジンD2受容体(PTGDR1、2、PPARγ))の発現の差異を免疫染色法で検討した。 結果 プロスタグランジンD2受容体発現(PPARγ)はColitic cancerにおいて癌部は正常粘膜部に比べ有意に発現が減少していた。これらから癌部ではPGD2シグナルが減少していることが予想され,プロスタグランジンD2シグナルは発癌に対して抑制的に働いている可能性が示唆された.また散発性大腸癌においてプロスタグランジンD2受容体発現と予後について検討を行った。散発性大腸癌患者においてはPG受容体発現症例は予後が悪い傾向を認めた。また癌細胞部位での発現のみではなく、癌周囲間質細胞での発現も評価したが、明らかな差は認めなかった。 これらの結果はColitic cancerと散発性大腸癌では,炎症性発癌と通常の大腸癌では炎症に関与するプロスタグランジンD2シグナルは癌の病態において関与が異なることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究物品の納入が遅延したり、研究状況が整うまで少し時間がかかったため
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Strategy for Future Research Activity |
ヌードマウスを購入後,DSSを用いた腸炎モデルマウス、またAOMおよびDSSを用いた腸炎を発生母地とした大腸腫瘍モデルマウスを作成する. ヌードマウス作成後炎症粘膜や腫瘍部におけるPGシグナルの発現についてパラフィン包埋切片を用いた免疫染色法で検討する。 PGD合成酵素やPGD2さらにPG受容体阻害剤をColitic cancerモデルマウスに投与することで、炎症の程度や腫瘍の数、大きさの変化を検討する。
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