Project/Area Number |
23K08230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55030:Cardiovascular surgery-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉住 朋 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (00597859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳴瀧 彩絵 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10508203)
成田 裕司 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (60378221)
緒方 藍歌 名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (70718311)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 小口径人工血管 / 人工エラスチン / 吻合部狭窄 / コンプライアンスミスマッチ / エラスチン / タンパク / コンプライアンス |
Outline of Research at the Start |
内径4mm以下の小口径人工血管は、材料に依存する吻合部のコンプライアンスミスマッチによる吻合部狭窄や閉塞などの問題が残されており、いまだ満足できるものはない。動脈組織に含まれるエラスチンは生体組織に伸縮性を付与する重要なタンパク質であるが、高い疎水性に由来するハンドリングの難しさから、材料利用が大幅に遅れている。我々は、独自設計によりエラスチンのアミノ酸配列から着想を得たエラスチン様人工タンパク質 GPGを開発した。本研究では、GPGによる小口径人工血管の創出を試みるため、GPGの紡糸構造デザインや力学特性を最適化し動物実験で有用性を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
現在臨床で用いられる中口径および大口径の人工血管は、安定した臨床成績を有している。一方で、内径4mm以下の小口径人工血管は、材料に依存する吻合部のコンプライアンスミスマッチによる吻合部狭窄や閉塞などの問題が残されており、いまだ満足できるものはない。たとえば、心臓血管外科領域のバイパスグラフトに使用するためには、自家血管に匹敵する優れた開存性を有する小口径人工血管の開発が求められる。応募者らは、生体組織に伸縮性を与えるタンパク質「エラスチン」のアミノ酸配列から着想を得た人工タンパク質 GPGを独自設計し、小口径人工血管の基材とする研究開発を進めてきた。GPGを生分解性高分子に複合化すると、GPGの配合濃度条件により力学特性をヒト冠状動脈に近づけることができる。本研究では、人工タンパク質 GPGを小口径人工血管として機能させるための力学特性や紡糸構造デザインなどの最適化を図り、動物実験でその有用性を評価する。本年度では、ポリカプロラクトン-GPG複合体をエレクトロスピニング法により内径1mmの管腔構造体を作製した。GPG含有量を5%にしたところ、柔らかく潰れやすかったため成体血管との吻合は難しいと判断した。次にGPG含有量1%に変えたところ、管腔構造を維持しており血管吻合に耐えうる強度であると判断し、ラット頸動脈置換を試みた。GPG管腔構造体は血管吻合時の縫合ハンドリング性に問題なく、また、エコー検査では8週間に渡り血流が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の実験計画である管腔構造体の形成と動物実験を施行したことから、おおむね順調に進展していると判断した、
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きラット総頚動脈置換術を行いGPG管腔構造体の評価をする。比較対照群には、ポリカプロラクトン管腔構造体を用いる。継時的(1,2,4,8週間後)に血管エコーで流速や血管短軸断面積変化率等を計測し、実際の動脈やGPC非含有人工血管との比較を行う。その後、人工血管を摘出して組織学的評価(HE染色、Elastica Van Gieson (EVG)染色、免疫染色)を行う。コンプライアンスミスマッチや開存性などの問題が生じた際は、GPGの構造デザインや力学特性を見直す。
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