Project/Area Number |
23K08254
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55030:Cardiovascular surgery-related
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
薦田 宗則 愛媛大学, 医学部附属病院, 医員 (20974249)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂上 倫久 愛媛大学, 医学系研究科, 講師(特定教員) (20709266)
泉谷 裕則 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (90419200)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 心膜癒着形成 / NLRP3型インフラマゾーム / シングルセルRNA-seq解析 / インフラマゾーム形成阻害剤 / NETs / 心膜癒着 |
Outline of Research at the Start |
心膜癒着は心臓再手術の際に認められるが、癒着剥離術は合併症のリスク因子と考えられている。癒着形成の組織学的解析から、好中球の集積が心膜癒着形成の引き金となることを見出してきた。次世代シーケンス解析の結果、Neutrophil extracellular traps(NETs)に関わる遺伝子の発現亢進が見られたことから心膜形成におけるNETsの関与が示唆された。本研究では、モデルマウスを用いて心膜癒着におけるNETsの役割を明らかにし、当該経路を標的とした新たな癒着形成阻害法を確立することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
心臓血管外科の再手術時において心膜癒着が認められる。心膜癒着剥離術には多大な時間を要すだけでなく、手術時間の延長による感染リスクや、組織の損傷に伴う出血リスクを伴うため、癒着形成機序の解明と、その解明結果に基づく癒着形成制御法の開発が求められている。しかしながら、これまでは心膜癒着の分子メカニズムに焦点を当てた研究は少ない。これまで我々は、心膜癒着モデルマウスを作製し、癒着形成メカニズムの解明を進めてきた。本モデルマウスは癒着誘導1週間以内に心膜と心臓組織とが細胞外マトリクス産生を介して接着する病態を示すもので、ヒト病態を解明するモデル動物として最適である。今年度は詳細な組織学的解析とトランスクリプトミクス解析を組み合わせた解析から、心臓表層でコラーゲン産生が開始される時期に集積する細胞種やその細胞種の遺伝子発現プロファイルを解析した。その結果、癒着誘導2-3日目において好中球などの免疫細胞の心臓組織表層への浸潤が観察された。それらの細胞を標的としたトランスクリプトミクス解析結果から、インフラマソーム活性化に関与する遺伝子の発現亢進が認められていた。その遺伝子発現は癒着誘導後に発現誘導されており、心嚢内線維化に重要な役割を担うことが強く示唆された。現在、これらの遺伝子を欠失させたノックアウトマウスを用いて癒着形成過程における機能的役割を解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度に実施予定であった実験については全て予定通り実施できている。組織の位置情報に基づいたトランスクリプトミクス解析から、病態に関連すると考えられる候補細胞や候補分子を絞り込むことができた。さらにそれらの分子を欠失させた遺伝子改変動物を用いた実験も遂行できており、研究進捗状況は良好である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、ノックアウトマウスを用いた実験を継続し、インフラマゾーム形成阻害薬を用いた検証などを行う予定である。
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