Project/Area Number |
23K08259
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55030:Cardiovascular surgery-related
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
金 一 岩手医科大学, 医学部, 教授 (40322383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
旭 浩一 岩手医科大学, 医学部, 教授 (60274966)
森野 禎浩 岩手医科大学, 医学部, 教授 (90408063)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2027: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2026: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 動物実験 / 下肢虚血 / 虚血再灌流障害 |
Outline of Research at the Start |
急性下肢動脈閉塞症に代表される下肢虚血の外科治療(主には血栓除去など)では、その後の再還流障害による急性循環不全、腎機能障害等、重症例では多臓器不全などに陥る致死的合併症を引き起こすことが知られている。こうした虚血再灌流障害に対する対策として、再開後の血流をコントロールするポストコンディショニングという方法が注目され合併症を手術手技に直結した方法で軽減できる可能性が検討されている。こうした現象による再還流障害軽減とそのメカニズム、さらには他臓器への2次的な障害軽減が動物実験により証明されれば、その効果を臨床に応用することは容易であり、治療の一環としてのインパクトは大きいと考えている。
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Outline of Annual Research Achievements |
急性下肢動脈閉塞症に代表される下肢虚血の外科治療(主には血栓除去など)では、その後の再還流障害による急性循環不全、腎機能障害等、重症例では致死的(Myonephropathic-metabolic syndrome:MNMS)合併症を引き起こすことが知られている。研究領域において心筋虚血後の血流再開時に短時間の血流の再開、虚血を繰り返し行なうことで再還流障害が軽減される(この手技、現象をポストコンディショニング:Postconditioningと呼ぶ)ことが認められている。一方、虚血に陥った心筋に対し再還流直後よりある一定期間の間欠的な血流の停止、再開を繰り返す(ポストコンディショニング)ことは、臨床現場においても可能な方法となり、急性下肢動脈閉塞症に対する血栓除去後に供給する血管を間欠的に遮断、開放するなど、である。 本現象による再還流障害軽減とそのメカニズム、さらには他臓器への2次的な障害軽減が動物実験により証明されれば、その効果を臨床に応用することは容易であり、治療の一環としてのインパクトは大きいと考えている。 これまで、ラットを用いた総腸骨動脈虚血再灌流モデルを作製。まずは基礎データとして同血管を露出遮断。これを虚血時間の違いにより3群(虚血時間 1群:30分、2群:1時間、 3群2時間)に分け、各群3例施行した。各個体から、再灌流後2時間にてクレアチニンキナーゼ(CK)の測定を行た。結果として、虚血再灌流後 CK値の上昇を認める症例も認められたが、変化のない症例も認められている。また、虚血時間が長いほど、再灌流後のCK値が明らかに高値であるという傾向は認められてない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予想していた再灌流障害後のデータが得られていないこと、また、実験中のラット麻酔管理なども再灌流後、死亡するなどのケースもある、今後さらに実験数を重ね、安定した麻酔管理、データの蓄積を行なっていく必要がある。一方、測定項目であるCK値においては、個体差が大きく、虚血再灌流障害のパラメータとしてCK値以外の項目も今後検討が行われる必要があると考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
想定していたデータが十分に得られていないのが現状であり、実験中の安定した動物管理等改善が必要である。更なる実験数を増やしながら安定した実験のための改善も同時に行っていく予定である。また、測定項目であるCK値においては、個体差が大きく、虚血再灌流障害のパラメータとしてCK値以外の項目も今後検討が行われる必要があると考えられた。 こうした状況を改善しながら、安定した実験方法を検証しつつ、各群におけるデータ蓄積を各群3~5程度行い、この時点で本実験をどのように推進していくかを決定していく方針である。実験方法が確立された場合には、CK以外の多臓器への障害、腎機能、肝機能等に関連するデータ、あるいは炎症性サイトカインなどの虚血再灌流障害における炎症反応が本実験において軽減される傾向にあるかなどの検証をおこなっていく方針である。
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