Project/Area Number |
23K08295
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55040:Respiratory surgery-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松原 慧 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 非常勤研究員 (00947947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 好平 岡山大学, 大学病院, 助教 (10959828)
豊岡 伸一 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30397880)
遠西 大輔 岡山大学, 大学病院, 研究教授 (20825096)
杉本 誠一郎 岡山大学, 大学病院, 准教授 (40570148)
田中 真 岡山大学, 大学病院, 助教 (20831308)
岡崎 幹生 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (50467750)
三好 健太郎 岡山大学, 大学病院, 助教 (50534773)
藤井 伸治 岡山大学, 大学病院, 准教授 (60362977)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 肺移植 / 慢性移植肺機能不全 / 空間マルチオミックス解析 / GVHD |
Outline of Research at the Start |
肺移植後の長期生存を低下させる最大の原因は,慢性拒絶に相当する慢性移植肺機能不全(CLAD)である.また,CLADとオモテとウラの関係にあるのが,ドナー由来免疫細胞がレシピエント臓器を攻撃する造血幹細胞移植後の慢性肺GVHDである.こうした移植後の慢性肺障害の病態は十分に解明されておらず,両疾患の動物モデルが確立されていない現状では,肺移植時の摘出肺の解析が病態解明に重要である.本研究では,CLADと慢性肺GVHDの摘出肺を用いて,デジタル空間プロファイラー「GeoMx」による空間マルチオミックス解析を行い,両疾患の比較による病態解明と新規治療薬の開発を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
肺移植後の長期生存を低下させる最大の原因は、慢性拒絶に相当する慢性移植肺機能不全(Chronic lung allograft dysfunction: CLAD)である。また、CLADとオモテとウラの関係にあるのが、ドナー由来免疫細胞がレシピエント臓器を攻撃する造血幹細胞移植後の慢性肺GVHDである。こうした移植後の慢性肺障害であるCLADと慢性肺GVHDの病態は十分に解明されておらず、根治療法は肺移植しかないのが現状である。 一方近年は、数百万ものDNA配列を一度に解析できる次世代シークエンサーなどのオミックス解析技術の飛躍によって、様々な疾患の病態解明が進んでいる。遺伝子やタンパク質の発現といったマルチオミックスデータは分子遺伝学的な病態機序の理解に有用で、新規治療薬やバイオマーカーの開発においてそのデータ基盤は必要不可欠とされている。当施設では、2021年、ハイプレックス空間プロファイリングシステム「GeoMx」を導入した。これは空間イメージングとハイプレックスプロファイリングを統合して解析ができる装置である。次世代シークエンサーと融合することで、組織切片スライドサンプルを用いて任意に指定した領域の遺伝子発現やタンパク質の定量解析が可能となった。今回我々はCLADと慢性肺GVHDの摘出肺を用いて、GeoMxによる空間マルチオミックス解析を行い、両疾患の比較による病態解明と新規治療薬の開発を目指している。 本年度はまず、慢性肺GVHD症例を研究分担者らによって解析している。慢性肺GVHD症例に関してはGeoMxによる病変選択、トランスクリプトーム解析を完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
引き続き、肺GVHDとCLAD症例を集積してGeoMxの解析を進めている。当初、初年度にCLADに対する空間的マルチオミックス解析、次年度に慢性肺GVHDに対する空間的マルチオミックス解析を予定していたが、CLAD対象症例選択に時間を要したため、まず慢性肺GVHD症例の解析を行った。慢性肺GVHD症例はGeoMxによる病変選択、トランスクリプトーム解析を終了している。一方CLAD症例に関しては、症例選択を終え、GeoMx解析のための病変選択作業に移っている。令和6年5月にGeoMxによるトランスクリプトーム解析とプロテオソーム解析を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はGeoMxシークエンスによって得られた解析結果を比較し、BOSやRAS、閉塞性や拘束性の慢性肺GVHDといった亜型の解析を行う予定である。また、今回CLAD症例選択の際に生体肺移植と脳死肺移植後のCLAD症例を2症例ずつ解析予定であり、そちらについても比較を行う予定としている。
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