Project/Area Number |
23K08343
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
加藤 永子 獨協医科大学, 医学部, 助教 (10721897)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | Serine racemase / Spinal nerve ligation / NMDA receptor / Spinal dorsal horn / Whole-cell recording / セリンラセマーゼ / NMDA受容体 / パッチクランプ記録法 |
Outline of Research at the Start |
神経障害性痛は多様な症状を引き起こす難治性の慢性疼痛である。慢性疼痛の患者数と医療費総額は、世界各国で増加の一途を辿っており、神経障害性痛の発症メカニズムの解明とその鎮痛法の開発は世界的に重要な課題である。本研究では、D-セリンを合成する酵素セリンラセマーゼ(SR)を欠損したマウス(SR-KOマウス)を用い、一次求心性線維が痛みの情報を伝える場所である脊髄後角シナプスにおいて、NMDA受容体を介した興奮性シナプス伝達の電気生理学的測定等を行うことにより、内因性D-セリンが神経障害性痛の発症にどのように機能しているかを明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、内因性D-セリンが神経障害性痛の発症にどのように機能しているかを明らかにするため、D-セリンを合成する酵素であるセリンラセマーゼ(SR)を欠損したマウス(SR-KOマウス)を用いて解析を行った。 本年度は、末梢神経結紮を行ったマウスの脊髄後角表層神経細胞の電気生理学的解析を行った。コントロールマウスおよびSR-KOマウスに対して、Chung法による末梢神経結紮を行い、結紮後7-14日経過したマウスの脊髄腰膨大部より350 μmの脊髄切片標本を作成した。そして、脊髄後角表層神経細胞から、ホールセル(全細胞)パッチクランプ法によって興奮性シナプス後電流(EPSCs)を記録した。EPSCsは薬剤によってNMDA成分と非NMDA成分とに分離して記録し、シナプス電流のピーク電流値からNMDA/non-NMNMD比を算出した。また、NMDA-EPSCsの波形を指数関数に当てはめ、減衰相における時定数τ、およびNMDA-EPSCsの総電流量を算出した。 コントロールマウスとSR-KOマウスにおいてこれらを比較した結果、SR-KOマウスでは、NMDA-EPSCsの総電流量が増大している傾向性を見出している。NMDA/non-NMNMD比と時定数τについては現在解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
解析動物個体数が当初の計画通り作出されなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
コントロール群の解析個体数が不十分であるため、今後、追加記録を行い、NMDA/non-NMNMD比と時定数τに関する検証を行っていく予定である。
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