Project/Area Number |
23K08373
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
前田 琢磨 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 部長 (20713126)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 内因性テンナーゼ / 血栓 / 止血 |
Outline of Research at the Start |
心臓血管外科手術では、手術中に大量出血を来すことも多く、早期の止血が求められる。一方で、手術が終了すれば、人工弁などを装着している患者においては血栓の形成が問題となる。このように、心臓血管外科手術の周術期には、「出血は止めるが、血栓は作らない」絶妙なバランスの凝固管理が必要となる。 本研究の目的は、新たな内因性テンナーゼの形成経路を介した凝固機能が、心臓周術期の止血能に与える影響を明らかにし、心臓血管外科手術を受ける患者への最適な止血戦略を提供することである。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は新たな内因性テンナーゼの新たな形成経路からのトロンビン産生を定量化する高感度トロンビン産生試験キットの実験系の確立を行った。実験系の確立においては、プレートリーダーであるモレキュラーデバイス社のSpectraMax i3xを使用した。健常ボランティアを募り、全血を採血、希釈系列を作成した。希釈系列は2倍、4倍、8倍、16倍とし、高感度トロンビン産生試験のトロンビン放出能を調べた。従来のトロンビン産生試験と比較し、希釈系列でのトロンビン産生が抑えられないことが判明し、本経路がよりTFPIの影響を受けやすい経路であると考えられた。このことは、逆にTFPIを測定するキットとして有用である可能性も秘めており、そちらの方向でも検討することとした。また、TEVARを行う患者から採血し、実際の高感度トロンビン産生試験の反応を計測、従来のTEGとの相関を検討中である。TEGでは計測できないマーカーを見つけることができる可能性を考えている。引き続き、計画通りに手術中に採血した検体に凝固因子製剤(FII-FX合成製剤、FVII因子製剤、VIII因子製剤、フィブリノゲン製剤)を加えることで、どのようにSMAT-FVIII/IXキットによる凝固能が変化するかを調べる予定であるが、前述の新たなTFPI計測キットの確立も非常に魅力的である。このため、今後必要な実験が増え、負担は増加する。しかし、新たな可能性が広がり、新規の知見を得られる可能性と言う意味で前向きに考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実際の実験系の確立にやや時間を要したこと、また高感度トロンビン産生試験がTFPIを測定する系としても使用できる可能性が広がったことから、予定になかった実験がかさんだ。しかし、これは計画になかった可能性を広げることができたという意味ではよかったと考えている。実験系としてはおおよそ確立でき、ほぼ順調な進行と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、手術中に採血した検体に凝固因子製剤(FII-FX合成製剤、FVII因子製剤、VIII因子製剤、フィブリノゲン製剤)を加えることで、どのようにSMAT-FVIII/IXキットによる凝固能が変化するかを調べる予定である。このことに加え、新たな可能性として挙がった、「TAFIを計測するキットの確立」も平行して行う予定である。従来の計画より多くの実験をこなさねばならないが、良い可能性がある以上、引き続き検討したい。
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