Project/Area Number |
23K08433
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55060:Emergency medicine-related
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
久宗 遼 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (20974900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山川 一馬 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (50597507)
谷口 高平 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (70779686)
和田 剛志 北海道大学, 医学研究院, 助教 (30455646)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 血管内皮細胞 / グリコカリックス / 敗血症 / 電子顕微鏡 / CyTOF / CyTOF |
Outline of Research at the Start |
血管内皮障害は血管内皮細胞と血管内皮上に存在するグリコカリックスの障害を指す。敗血症性ショックでは血管内皮細胞障害が生じ、播種性血管内凝固や多臓器障害に発展し、患者のQOL低下や長期的な生命予後の低下を及ぼす。超急性期の血管内皮障害の軽減あるいは温存に関する研究は数多いが、血管内皮障害後の修復促進に焦点した研究は少ない。本研究は敗血症マウスモデルを用いてグリコカリックス障害を中長期的に評価し、グリコカリックスの修復促進の可能性について検証する。形態学的解析と細胞解析を行うことで、血管内皮細胞障害とグリコカリックス障害の修復過程の解明と次なる治療戦略構築を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
血管内皮グリコカリックスは血管内皮細胞の内腔面を覆っている糖タンパク質や多糖類からなる構造物で、血管内皮細胞とともに血管の恒常性維持に重要な役割を果たしている。血管内皮障害は血管内皮細胞と血管内皮グリコカリックスの障害を指し、いずれの障害でも恒常性の破綻をきたす。敗血症性ショックでは血管内皮細胞障害が生じ、播種性血管内凝固や多臓器障害に発展し、患者のQOL低下や長期的な生命予後の低下を及ぼす。血管内皮グリコカリックスの構成成分を投与することで、敗血症時の血管内皮グリコカリックス障害を緩和することが示されている。 本研究は敗血症モデルマウスを用いて、血管内皮グリコカリックス障害を電子顕微鏡で超微形態学的に評価し、血管内皮細胞障害をCyTOFを用いて網羅的細胞解析を行う。上記方法により血管内皮障害の修復について検証する。 初年度では敗血症モデルマウスの8週齢の雄マウスを用いて、腎臓・肝臓・肺・心臓・腸管において透過型電子顕微鏡で超微形態学的解析を行った。敗血症超急性期においては血管内皮グリコカリックスの菲薄化や途絶を確認することができた。また、敗血症数週間経過後では、透過型電子顕微鏡でグリコカリックスの修復と思われるグリコカリックスの肥厚を認めることができたのみで、詳細な解析には至っていない。 今後は走査型電子顕微鏡での中長期的な変化に関する超微形態学的評価及びグリコカリックス構成成分の投与による修復過程に与える影響の評価、その際の血管内皮細胞の細胞解析を行う。これら、形態学的解析と細胞解析を組み合わせて行うことで、敗血症時における血管内皮細胞障害の修復過程の解明と次なる治療戦略構築を試みる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は敗血症モデルマウスを盲腸結紮穿刺(CLP)で作成し、グリコカリックスの経時的変化を電子顕微鏡で観察する予定であった。CLPマウスの生存率を一定に保つことに難渋したが、穿刺孔の個数や大きさを調整することで初年度後半には概ね生存率を安定化させることに成功した。次に電子顕微鏡観察では、グリコカリックスの観察のために還流固定をおこない臓器を摘出し観察標本を作製する。透過型電子顕微鏡観察のための標本作成の段階で超薄切片として観察を行うが、専門的手技を要すためその習熟に時間を要した。 年度末には透過型電子顕微鏡での観察を行うことができたが、走査型電子顕微鏡での観察までには至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
透過型および走査型電子顕微鏡観察について専門的技術および知識を要するため、電子顕微鏡に精通した研究分担者を追加することで、電子顕微鏡観察および分析の検討を進めていく。また、修復過程について電子顕微鏡のみでなく、グリコカリックスにおける蛍光発現パターンを免疫組織学的に確認し、発現量および発現局在についても検討を行う。薬物投与の比較検討を行うことで血管内皮グリコカリックスの超微形態学的解析と関係についても検討を行う。
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