急性期脳梗塞における免疫血栓を標的とした新規治療法の開発
Project/Area Number |
23K08536
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56010:Neurosurgery-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂田 洋之 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (80722305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新妻 邦泰 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10643330)
遠藤 英徳 東北大学, 医学系研究科, 教授 (40723458)
田代 亮介 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (40907713)
鹿毛 淳史 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (50907714)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 脳梗塞 / 免疫血栓 / 再開通療法 / nanoparticle / NETs |
Outline of Research at the Start |
NETsは好中球が自己の核内DNAを能動的に拡散する自然免疫機構であるが、過剰な放出により免疫血栓が形成される負の側面を持つ。脳梗塞の血栓中にもtPA耐性を示すNETsの外殻が確認され、再開通療法への不応性に関与すると考えられる。本研究の目的は、難治性脳梗塞における免疫血栓の影響を明らかにし、NETsを標的とした新規治療法を開発することである。候補薬剤のDNase Iによって免疫血栓の外殻を分解できれば、tPAで溶かせなかった血栓を溶解でき、血管壁とのinteractionを分断することで血栓回収療法の再開通率向上が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
脳梗塞の急性期治療はtPA静注や血栓回収療法により目覚ましく発展した一方、これらの治療に抵抗性を示す脳梗塞が問題となっている。NETsは好中球が自己の核内DNAを能動的に拡散する自然免疫機構であるが、過剰な放出により免疫血栓が形成される負の側面を持つ。脳梗塞の血栓中にもtPA耐性を示すNETsの外殻が確認され、再開通療法への不応性に関与すると考えられる。本研究の目的は、難治性脳梗塞における免疫血栓の影響を明らかにし、NETsを標的とした新規治療法を開発することである。候補薬剤のDNase Iによって免疫血栓の外殻を分解できれば、tPAで溶かせなかった血栓を溶解でき、血管壁とのinteractionを分断することで血栓回収療法の再開通率向上が期待できる。DNase Iの血液中での不安定性は、nanoparticleに封入するドラッグデリバリーにより克服できる可能性がある。脳梗塞の転帰改善によって寝たきり患者の減少が期待され、医療費削減による社会的波及効果も大きい。 当該年度は、急性期脳梗塞患者に対する血栓回収療法で55検体を採取し、組織標本とした。また、同患者群から周術期に採血検体を採取した。今後、同組織標本および採血検体に対して解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度の当初の目標である患者検体の採取が達成されており、おおむね順調に研究は進展していると自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
採取した組織検体および採血検体を用いて、難治性脳梗塞における免疫血栓に着目したバイオマーカーを探索する。血中DNase I活性、Nuclease活性、血中DNA (cell-free DNAとヌクレオソーム)、シトルリン化ヒストンH3量、臨床検査値(好中球数、好中球/リンパ球比、D-dimer等)について、血栓中NETs含有量との相関を検討する。また、血栓中NETs含有量と臨床転帰について関連を解析する。 また、マウスを用いた免疫血栓脳梗塞モデルにおけるtPAの有効性解析を同時並行で行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)